くらし 〔特集〕大館駅インランドデポ構想

目指すのは、北東北の物流システムの効率化

市では、市内外の企業や、国、県とともに大館駅インランドデポ推進協議会を設立し、北東北の輸出入貨物を取り扱う鉄道利用型物流拠点の整備を目指しています。今回はそのインランドデポの取り組みについて、詳しくご紹介します。

■インランドデポって何?
輸出入貨物の国際海上コンテナへの積み込みや取り出し、通関手続きなど、通常港で行う作業を内陸で行う物流施設のことでインランド(内陸)デポ(駅、倉庫)や内陸保税蔵置場、内陸貿易港と呼ばれます。
通関手続きを行った貨物は外国貨物扱い(保税)として輸送費用の消費税が免税になる等、流通の利便性が向上します。

■なぜ整備するの?
現在、国内貨物輸送の約9割をトラックが担っています。しかし、今後ドライバーが不足することで、令和12年には東北地方の4割を超える荷物が運べなくなると試算されており、国では鉄道や船舶等への転換や物流の効率化を推進しています。
そこで、京浜港~大館間の輸送手段をトラックから鉄道に転換し、さらには輸出入の効率化ができるインランドデポの整備が望まれています。

■大館の物流を取り巻く環境は?
北東北3県の物流圏域には、リサイクル原料や医療機器、農産物、木材等、海外と原材料や製品の輸出入を行う産業が集積し、主に京浜港や秋田港が利用されています。
物流の大部分を占めるトラックのドライバー不足による輸送能力低下は、それらの企業にとって深刻な問題であり、輸送手段の転換が大きな課題です。

■これまでの取り組みは?
・令和5・6年…国土交通省による実証実験(大館駅-京浜港の国際海上コンテナ鉄道輸送)
・令和6年9月…先行事業の総合効率化計画に対する国の認定(国土交通省・経済産業省)
・令和6年12月…事業用地の取得
・令和7年度…実証実験として先行事業を予定

■整備のメリットは?
・輸送コストの低減(効率化と一部消費税の免税)
・ドライバー不足への対応
・二酸化炭素排出量の削減(トラック輸送の10分の1の排出量)
・圏域の産業振興と経済の活性化

※詳しくは本紙をご覧ください。

問合せ:商工課企業集積係
【電話】43-7071