- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県東成瀬村
- 広報紙名 : 広報ひがしなるせ 令和7年3月号
ふと目にした古墳に好奇心をふと目にした古墳の写真に好奇心をそそられる。千葉市中央区・住宅地に囲まれた大覚寺(だいかくじ)山古墳。住宅地にある古墳はそう珍しい光景ではないと言うが、前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)となると訳が違う。
大覚寺山古墳は、市内最大・最古の前方後円墳です。1969年に宅地造成のために山林を伐採した際に、初めて前方後円墳であることが明らかになりました。後円部の直径が前方部の最大幅よりも大きく、後円部が前方部よりも高いこと、低地を臨む台地上の自然地形を利用して造られていることなどの特徴から、築造年代は4世紀後半の古墳時代前期と推定されています。
これまでに本格的な発掘調査は行われていませんが、2001年に実施したレーダーによる埋蔵物の探査の結果から、後円部に埋葬施設と推定できる施設の存在が確認されました。(中略)壊されることなく、いにしえの姿をよく残し、学術的に高く評価できる…。(千葉市教育委員会ホームページ)
そもそも「前方後円墳」が住宅地と共存できるものだろうか。代表的な古墳形式として知られる「前方後円墳」。書物等でしか知り得ない浅学であるが、その大きさと形態が先入観と相いれない。「百聞は一見にしかず」近くに千葉市埋蔵文化財調査センターがある。駐車を当て込み車で向かう。センター窓口で、古墳と駐車のお断りを告げると「どうぞ」と言われ、親切に古墳への道順も教えてくれた。住宅の間を100メートルほど歩いていくと、突然、目の前に丸みを帯びた小高い丘(古墳)が現れた。その上に人が見える。(古墳の上を歩ける?)首をかしげながら上がり口を探し、半周ほどすると階段があった。階段を上ると刻印石(史跡)があり、その先はなだらかな傾斜を保つ緑地になっていた。どうやら、古墳内は自由に立ち入りができるようである。
古墳と言われなければ、公園と間違えそうなほど周囲になじんでいた。1600年以上も古(いにしえ)の遺構。言い知れぬ思いを感じながら歩いた。
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