子育て 特集 パパの育児の今(2)

■知っておこう 男性の育児休業のこと
育児休業は、子どもが原則1歳(特別な理由がある場合は最長2歳)までの間、希望する期間取得でき、企業側は取得の申し出を拒めません。このほか、男性は子どもの出生後8週間以内に、4週間まで2回に分割して取得できる制度「産後パパ育休」があります。なお、産後パパ育休中は一部就業することもできます。
また、企業や団体が独自に休暇を定める場合もありますので確認してみましょう。

◆〔Interview〕育休で実感した子育て
2年前に育休を取得した、奥山寛之さん(株式会社朝日相扶製作所勤務)に当時の様子をお聞きしました。
子どもが生まれた直後と9カ月が経った際、それぞれ1カ月ずつ育休を取得しました。申請したとき、周りからは「長い時間一緒にいられるのはこの時期だけだから」と受け入れてもらいました。
育休中はほぼ1日中抱っこしたままの日々が続き、あやしたり寝かしつけたりと全体的に育児の大変さを実感しましたね。一方で、寝顔やハイハイしている姿など、子どものかわいい姿もたくさん見られましたし、じっくりと成長を感じられました。今後も妻と一緒に家事・子育てを頑張っていきたいです。

◆〔Point〕育休中のお金の話
・手取80%相当を給付
・時短就業中は賃金の10%を給付
・社会保険料などを免除

雇用保険に加入している男性は育児休業期間中、休業開始から180日間は休業開始前賃金の67%(それ以降50%)の育児休業給付が支給。さらに、両親がともに14日以上の育児休業を取得する場合※、28日間を限度に育児給付に上乗せして休業開始前賃金の13%が支給されます。
また、2歳未満の子どもを養育するために労働時間を短縮して就業した場合に「賃金が低下する」など一定の要件を満たすと、時短就業中の各月の賃金×10%が支給されます。
※父親は子の出生後8週間以内、母親は産後休暇終了後8週間以内に育児休業を取得する必要があります。
詳しくは厚生労働省の公式ホームページをご覧ください

育児休暇のほかに、子どもの看護や予防接種のために休暇を取得できる「看護休暇」があるよ。
詳しくは勤務先に確認してみよう。

■専門家に聞いてみた 育児に大事なこと
妊娠、出産を経て変わっていくお母さんの体と日常生活。新たな生活の中で、お父さんのどのようなサポートが必要なのでしょう。こども家庭センターの職員に産前・産後に大切にしてほしいことを聞きました。

◆不安に寄り添い明るい声がけを
妊娠中のお母さんは、つわりで体調が悪い日が続いたり、不安でいっぱいになったりすることがあります。ゆっくり話を聞いてお母さんの気持ちに寄り添い、お子さんの誕生に希望を持てるよう、子どもが生まれたらしたいことなどを一緒に話してみましょう。体調が安定してきたら、2人でいられる時にしかできない楽しいことを提案するのも良いですね。

◆家事や子育ては支え合って
産後約6~8週間のお母さんは体が回復せず、疲れやすい時期です。お父さんは家事や育児を主体的に行い、お母さんのサポートに努めましょう。子どもに向き合いながら、これまでとは違った価値観や時間の流れも体験できますよ。そしてお母さんは、お父さんや家族にしてもらいたいことをしっかりと伝え、やるべきことを分担してもらいながらできるだけ体を休めましょう。
お母さんが育児不安に陥る最大の原因は「孤立」です。そしてこれはお父さんにも同じことが言えます。独りぼっちにせず、親として互いに支え合い、共にお子さんを育てていく意識が大切です。

◆気になることはお聞きください
お子さんが生まれてから1カ月健診までに町の助産師が訪問し、お子さんの体重計測やお母さんの体の様子などを確認します。1カ月健診後は保健師が訪問して、ご家族の様子を確認し、予防接種などについてご案内します。小さなことでも気になることがあれば、家族内で抱え込まずにご相談ください。
また、役場に来庁された際には、お子さんもリラックスできるように個室でお話をお聞きします。産後のお母さんが安心して子育てができるよう、産後ケア事業も行っていますので、そちらもぜひご利用ください。

○聞いてみよう お母さんの声
町内在住・勤務のお母さんに、育児においてお父さんにしてもらって助かったこと、してほしかったことを聞きました。
・お風呂は一人でゆっくり入りたいのでパパにお任せしています。また、買い物は一緒に行っていて、物を買う間は子どもの面倒を見てもらい、帰りは荷物を持ってもらっています。
・家事をしない人だったので、皿洗いや掃除をお願いしても、最後は自分で仕上げをしていました。生まれてすぐは全く余裕がなかったので、生まれる前から教えておけば良かったです。
・近所のおばあちゃんが沐浴のやり方を教えてくれたのですが、旦那が積極的に聞いてくれました。仕事もお風呂の時間に合わせてなるべく早めに切り上げてくれましたね。

■朝日町 まち・ひと・しごと 創生総合戦略
町の人口減少と少子高齢化の抑制に向けた取り組みのもととする計画「第3期朝日町まち・ひと・しごと創生総合戦略」(対象期間:令和7年度~令和9年度)の内容を紹介します。

◆今回紹介する計画は…
結婚・出産・子育てと「しごと」との両立を図る
基本目標2:結婚に対する意識を醸成し、出産・子育てのしやすい環境を整える

○具体的な施策
・男性の積極的な育児・家事への参画を促し、親子が向き合える時間を大切にできる環境づくりに取り組むとともに、男女ともに気持ちよく仕事に打ち込めるような環境づくりを後押しする。
・各企業でのワーク・ライフ・バランスの推進に向けた啓発活動を実施する。

問合せ先:健康福祉課 こども家庭センター
【電話】84-7755