- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県朝日町
- 広報紙名 : 広報あさひまち 令和7年9月号
―町全体が博物館 朝日町エコミュージアム―
■第29回 月山神社(大谷第七)
所在地:粧坂(けわいざか)集落の北側、桜と伽羅(きゃら)の大木に囲まれた小高い丘に建つ
別当の小野家に伝わる古文書には「羽前国村山郡粧坂村月山神社創立知不申、寛政(かんせい)二戌二月消失に付き天保十二年二月再建、但(ただ)シ創立ノ節施主(せしゅ)相知不申、再建ノ節施主松嶺(みね)藩酒井石見守(いわみのかみ)支配 右之通相違御座無候 月山神社社人(しゃにん)小野惣兵衛(そうべえ)、右同清七 明治五年申年六月 左沢御役所」とあり、創建の年代や誰が建てたかは不明ですが、寛政2年(1790)に火災に遭い、天保12年(1841)に再建されていることが分かります。また、社殿の中には「奉造替立當所鎮守(ちんじゅ)月山大権現宮一宇…天保十二年…」の棟札(むなふだ)があります。
◇ウサヒのゆるっと解説
祀(まつ)られているのは月読尊(つくよみのみこと)で、内陣(ないじん)の中には月山の溶岩(ようがん)と思われる自然石があり、その前に鏡が置かれているんだよ。また、社殿の中には絵馬(えま)や絵図、俳額等も奉納されていて、地域の人々の信仰の深さがうかがえるんだよ。