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- 自治体名 : 山形県飯豊町
- 広報紙名 : 広報いいで 2025年3月号
6月から2月にかけて7地区で「地域づくり座談会」が開催され、令和6年度は計226名が参加。町長をはじめ、教育長、担当課長が各地区に伺い、町民の皆さんと意見交換を行いました。
◆JR米坂線復旧
米坂線復旧の進捗状況を教えてほしい。また、沿線の環境が悪化しているため、改善してほしい。
新潟・山形両県を始め沿線自治体などで組織する米坂線整備促進期成同盟会では、米坂線の必要性を強く訴えるとともに利用促進策を提示したものの、JR東日本からは、大量輸送という鉄道の特性を発揮できないため、持続可能性の観点からJR単独運営は困難との見解が示されています。米坂線復旧検討会議や山形県側の関係自治体首長会議において、JRから示された4つのパターン((1)JR単独運営、(2)上下分離、(3)地域運営、(4)バス転換)をもとに、JRによる復旧運営という基本的な考えを堅持しつつも、新潟・山形両県や沿線自治体と連携しながら、それぞれのメリット・デメリット、自治体の負担額など、これから議論を深めていきます。
また、鉄道施設の除草作業など、適正な維持管理をJRに要望したところ、計画的に行なっていくとの回答でした。景観や営農活動に支障が大きく広がらないよう、引き続き要望活動を行います。
◆義務教育学校
義務教育学校の進捗状況と今後のスケジュールを教えてほしい。
令和8年4月に義務教育学校「いいでの森学園」を中学舎(現飯豊中学校)、北学舎(現第一小学校)、南学舎(現第二小学校)の3つの施設を利用し、施設分離型での開校を計画していました。しかし、町が希望する教職員の確保が困難という県の回答があり、施設分離型での学校運営は難しい状況となりました。義務教育学校として教育効果の発揮と持続可能な学校とするため、計画を前倒しし、現飯豊中学校を改修・増築し、町内すべての児童生徒が集い、学ぶ「いいでの森学園」を施設一体型で開校することに計画を変更しました。そのためには、財源および改修工事期間の確保が必要であることから、令和8年4月の開校時期を延期することとしました。開校時期が決定次第、保護者をはじめ町民の皆さんへ速やかにお知らせします。義務教育学校開校までの間の極小規模・複式学級解消のため教育委員会の統合方針案として、2つの基本方針を立てて検討しました。
(1)義務教育学校開校までの間の小学校の極小規模学校対応と複式解消に向けた学校体制を令和8年4月より構築すること
(2)第一小と第二小を利用した段階的な学校統合(極小規模学校・複式学級解消)から飯豊中を改修・増築した施設一体型の義務教育学校へ移行していくこと
昨年11月に行った各小学校の保護者の方との意見交換の意見と、基本方針のもとで、考えられる小学校統合のモデルを比較し、幼児施設と小学校の連携接続や適正人数を踏まえた教育効果なども総合的に検討した結果、「令和8年4月から第二小に手ノ子小と添川小を統合する案」を提示したものです。町長を座長とする総合教育会議で審議し、さらに町議会3月定例会での審議を経て、正式決定となります。統合方針案の詳細を町ホームページに掲載していますので、ご覧ください。
◆林業振興
町の林業振興についての計画などについてお知らせください。
町の面積の84%を占める森林は、林業振興のための重要な資源の一つと認識しております。多面的な機能を有する山林をうまく活用することにより、所得の向上や景観も含めた環境保全、土砂災害などの激甚化を防止したいと考えています。町内には、広大な森林を所有する財産区、林業事業体があります。このような団体にも協力をいただきながら、地区でお金が回る仕組みを検討していきます。
◆第三セクター
白川荘の経営は依然として厳しい状況にある。施設の改修は当面不可能だとしても、営業活動、接客、料理、経営手腕など改善すべき点は多いのではないか。また、ホテルフォレストいいで周辺のグランピング事業の進捗状況を教えてほしい。
白川荘を管理する飯豊町地域振興公社には、事業内容や経営管理について多くの改善すべき課題が存在していると認識していますが、現時点では抜本的な改革や改善を推進するための十分な体制構築には至っていません。現在、飯豊町観光基本計画の策定を進めており、その中で町内観光施設の一つである白川荘について、施設改修や管理運営の在り方を含め、白川湖周辺エリアの活用方針について関係者を交えて検討を行っています。また、飯豊町地域振興公社が昨年度策定した経営改善計画に基づき、町と一体となって、早期の経営改善に向けた取り組みを着実に進めていきます。
ホテルフォレストいいで周辺の利活用は、グランピング事業を展開している企業からの提案もあり、民間事業者の参入を視野に入れながら検討を進めております。特に「町の観光振興に寄与し、地域内の雇用創出や地域経済の活性化に貢献する」という町の方針に沿った事業展開を行える事業者の選定を目指しています。現在、フォレストいいで周辺の建物や用地などの活用に関して、県や専門家からの指導助言を受けながら課題の整理を進めている段階です。周辺エリアの早期利活用と地域活性化の実現に向け、取り組みます。
◆まちづくりセンター
まちづくりセンター機能の充実をお願いします。
地区まちづくりセンターでは、地域の特色を生かした事業展開を行っておりますが、まちづくりにはマニュアルがなく、地区によって課題や強みなど千差万別です。地域活性化やコミュニティ維持のためには、そこに住む方々と行政、民間団体等が協働し、役割分担しながら進めていくことが重要だと考えています。身近な存在である地区まちづくりセンターが、より身近な存在となり、さまざまな問題解決の調整役として機能できるよう、さらなる充実を図ってまいります。
紙面の都合により意見の要約や現状に合わせた語句に修正しています。
ほかにも各地区から多くの意見や要望が寄せられました。皆さんの意見はこれからの町政に生かしてまいります。
問合せ先:企画課DX推進室
【電話】87-0522