くらし 特集 我が家のため、家族のため 考えよう空き家の未来(1)

■空き家が抱える課題
近年、少子高齢化に伴う人口減少や家族構成の変化などを背景に、空き家が増えています。今後もその数は増加することが予想され、多くの方が空き家問題の当事者になる可能性があります。
空き家を放置すると、老朽化により外壁や屋根が飛散したり、庭木が隣地まで伸びたりするなど近隣住民に迷惑をかける恐れがあります。また、空き家を狙った窃盗事件、不法占拠、放火などの犯罪リスクが高まります。また、管理されていない空き家は急激に老朽化が進み、資産価値が低下します。
住宅を壊した時に出るごみの処分費や人件費の高騰などの要因から解体費用も上昇しているため、容易に空き家を壊すことができず、状態の悪い空き家が放置されるなど全国的な問題となっています。

■本市の空き家の現状
令和4年度に実施した「空家等調査」で、7年間で約300戸もの空き家が増えたことがわかりました。しかし、空き家の中でも、まだ住宅として活用できる物件が4割程度あることもわかりました。
少しでも多くの空き家を活用することで、課題の解決に近づくことができます。空き家は調査以降も年々増加傾向にあり、引き続き実態の把握と空き家の解消に努める必要があります。
空き家の解消や発生を抑制するためには、行政による取り組みに加え、建物の所有者や管理者一人ひとりの協力が必要不可欠となります。

空き家の数(軒)

空き家の状態(軒)

■放置せず、早めに相談しましょう
◆私たちが、サポートします!
▽「プロならではの目線でアドバイスします」
(公社)県宅地建物取引業協会 白河支部長 高山輝行(たかやま てるゆき)氏
県宅建協会白河支部は、平成28年に市と「空家の媒介等に関する協定」を締結し、空き家バンクの物件登録や売買・賃貸借契約の媒介業務などで連携しています。また、市や他の関係団体とともに「白河市空家等利活用促進対策協議会」を組織しており、年に2回、空き家の個別相談会で対応にあたるなど、日頃から空き家対策に力を入れています。
空き家対策で重要なのは「とにかく放置しないこと」です。購入や賃借してくれる人に早期に引き渡すことや、適切に管理することが必要です。
また、きれいな状態を保つと空き家のイメージも良くなり、買い手や借り手がつきやすくなります。
断熱材の使用状況、下水道や浄化槽に関する状況など、空き家の購入や賃借を検討している方の目には見えにくく、なかなか注目しづらい部分も含め、相談者の立場になりアドバイスするよう努めています。
白河市は空き家バンク制度もありますし、何より改修補助などの支援制度が県内でもトップクラスだと思います。
空き家を所有している方や、所有者になる可能性のある方は、まずは気軽に相談してください。

※「高山」の「高」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

▽「手厚い制度を紹介します」
市企画政策課移住定住推進係
佐藤(さとう)主査
空き家のさまざまな相談を受けて感じることは、年月を重ねた分だけ住宅には歴史があり、それぞれの思い入れが詰まっているということです。そのため、住宅の片付けには時間がかかるほか、解体や他人の手に渡ることをためらうこともあります。
しかし、長年だれも住んでいない住宅は傷みが激しく、多額の改修費が障壁となり売買に結び付かない場合があります。一方で、空き家になって間もなく売りに出した物件が、早期の成約に結びつくこともあります。
空き家の所有者になる可能性のある方は、空き家になる前から親族で話し合い、早めに相談することが大切です。
近年は本市への移住者が増加しており、中には予算は抑えながら従前より広い家を求めて中古住宅を探す方もいます。
市では定期的に空き家相談会を開催し、さまざまな相談に応じています。また、空き家を積極的に流通させるため、清掃や改修に活用できる補助金のほか、市外・県外からの移住者が住宅を取得する際の補助金もあります。
今後、住宅をどうするか漠然とした悩みをお持ちの方も、一緒に考えてみませんか。