くらし Wi-Fi(ワイファイ)のむら #20 見守り実証の経過

村では、令和4年度から生活圏の屋外でのインターネット通信を無料で利用できる「公共インフラWi-Fi」の整備を進めてきました。その普及にあたって、Wi-Fiについて、基礎から利活用も含めて隔月での連載を行っています。

12月中旬から検証を行っている見守り実証の経過についてお伝えします。設置から1か月程度の基礎データを収集し、以下のようなアラートを設定しました。

●転倒検知の閾値
転倒の恐れがある場所に設置しているミリ波センサーについては、当初転倒継続状態が50秒続く場合には、アプリへアラートを発報するようにしていました。設置後約一か月の間での誤検知は、1回でした。
※実証期間中に機器ソフトウェアの更新があったため、その後一時動作が不安定になることがありましたが、AIによる空間再学習により改善しました。
今回の実証では、転倒の恐れがある導線上に別なセンサーも設置していることから、そのセンサー値との関連を考察し、転倒継続状態が2分続く場合には、アラートを発報するよう設定しています。2分が適当な閾値なのかについては、今後もデータを取得し、検証を進めていきます。

●居間の温度変化
今回の実証の目的は、転倒検知を主としていますが、転倒以外にも普段の生活と違う場合を検出する「いつもと違う」アラートも設定しています。
実証に協力いただいている方は、生活リズムも安定しており、冬期間であれば、午前中の特定の時間帯までに室温が特定の温度まで上昇しない場合には、アプリへ通知をお送りするようにしています。
今回のケースでは、8:30~10:00までの間に居間の室温が8℃を下回る場合でかつ居間の時間センサーが10分間反応しない場合に、通知をお送りする設定としています。

●複数のアラートから変化を捉える
お一人暮らしの場合には、トイレの開閉状況でも変化が見てとれます。例えば、一定時間利用がない場合には、何か体調に異常があるのかなども検知が可能と考えています。また、複数の「いつもと違う」アラートを設定しておくことで、複数の通知が上がることでその異変を早く捉えることが可能と考えています。
季節によって、何で変化を捉えるのかも変化してきますし、住宅の設備状況でも、変化してきます。例えば、毎日電気ポットの電源が入るか入らないかのチェックだけでも異常を捉えることは可能と考えます。

●ご家族の声
アラート設定後、内容によっては頻繁に鳴るものもあるため、ご家族にお伺いしたところ、「アラートは通知が来ると確認するきっかけにもなるのであった方がいいです」とのご意見を伺いました。
実証では、遠隔操作が可能な見守りカメラを設置しているため、遠方のご家族の方がアラートに応じて、カメラで親御さんの様子をご確認いただいているようです。

お問い合わせ:総務課 企画創生係
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