- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県栃木市
- 広報紙名 : 広報とちぎ No.186 令和7年10月号
オーガニックビレッジは、地球環境に配慮した農業の取組のひとつである有機農業を地域ぐるみで推進する市町村のことで、全国に広がっています。
農林水産省では、令和12年までに200市町村のオーガニックビレッジを目標に、全国各地での産地づくりを推進しており、令和6年度末時点で131の市町村が取り組みを始めています。
■オーガニックビレッジ宣言
栃木市では、令和7年3月に有機農業実施計画を策定、5月に「オーガニックビレッジ宣言」を行い、環境にやさしい農業によるまちづくりを進めています。
■有機農業ってなに?
有機農業とは、化学的に合成された肥料や農薬、遺伝子組換え技術を利用しない、自然の力を活かして育てる農業のことです。有機農業は、環境への負荷を減らし、虫や草木などの種類を豊かにするなど、地域の生態系に良い影響をもたらします。
※有機農業のほかに、地球環境に配慮した農業としては、慣行栽培と比べて化学農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量を50%以下で栽培する「特別栽培」などがあります。
■有機農業の効果は?
◯気候変動対策に貢献
化学肥料の使用量の削減や、堆肥等を活用し、炭素を地中に蓄える土づくりをすることにより、地球温暖化の防止に役立ちます。
◯生物多様性の保全
化学農薬を使わないことで、草木の種類が多くなり、そこに様々な昆虫や微生物が集まってきます。中には害虫もいますが、それを捕食する益虫も増えるため、自然の営みの中で多くの命が暮らしていく環境を守ることができます。
※詳細は本紙をご覧下さい。
■有機農業に取り組む農家さんの思い
お話をお聞きしたのは、元栃木県立栃木農業高等学校の校長先生で、現在は市内で農業を営む巻島陽一(まきしまよういち)さんです。
◯有機農業をはじめようと思ったキッカケを教えてください
長年教育の現場で働いていたこともあり、恩返しの気持ちから、未来ある子どもたちに、有機で育てたお米を食べさせたいと考え、始めることにしました。
◯今後の目標を教えてください
学校給食に有機で育てたお米を提供したいと考えています。化学的に合成された肥料や農薬を使わずに栽培することは、手間がかかるなど、クリアしなければならない課題がいくつかありますが、子どもたちのために頑張ります。
■栃木市ではこんなことをやっていきます!
・有機農業に取り組む生産者の支援を行っていきます。
・子どもたちが地元の農業や食の大切さに触れる機会として、有機農産物を学校給食等で提供する取組を進めます。
・有機農産物を手にとる機会が増えるように、販売・飲食の機会を増やします。
・有機農業が身近なものとなるように、マルシェや講座を開催し、理解を深める場をつくります。
■皆さんも『オーガニック』にふれてみませんか?
・オーガニック関連イベントや講座に参加
・有機農産物を買う
・家庭菜園で無農薬に挑戦
問合せ:農業振興課
【電話】21-2384