- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県栃木市
- 広報紙名 : 広報とちぎ No.186 令和7年10月号
ふじおかおはなし会 コロポックル代表
鯉沼裕子(こいぬまゆうこ)さん
人形劇や藤岡図書館での読み聞かせを行うボランティアグループ『コロポックル』代表の鯉沼さんにお話を伺いました。
◆手作り人形劇と読み聞かせ
『コロポックル』の主な活動は人形劇です。5人のメンバーが手作りした人形を使い、子育て支援センターや保育園、幼稚園、老人福祉センターなど、さまざまな場所で公演を行っています。また藤岡図書館では、月に2回、読み聞かせも行っています。
この活動のはじまりは平成5年に遡ります。毎年、藤岡ふくしまつりで公演していた人形劇団が、その年は来られなくなってしまいました。楽しみにしていた子ども達のために、当時読み聞かせボランティアをしていた鯉沼さんは、仲間に声を掛け、「自分たちでやってみよう!」と人形劇を企画したのが『コロポックル』のはじまりです。
最初は借り物の人形を使っていたそうですが、次の年には、人形を手作りするようになり、現在のスタイルが確立されました。それ以来、30年以上にわたり活動を続けています。
◆子ども達の笑顔が継続の力に
これほど長く活動を続けられた理由について鯉沼さんは、「メンバーと同じ目標に向かって、人形劇を作り上げるのが楽しいです。楽しいからこそ続けてこられたのだと思います。そして、何より子ども達の笑顔ですね。楽しそうに帰っていく子どもの後ろ姿を見ると、それまでの苦労が一気に吹き飛びますよ。」と笑顔で話します。
◆読み聞かせの秘訣
最後に、子育て世代の方へのアドバイスとして、読み聞かせのコツを尋ねたところ、「コツはありませんよ。」と意外な答えが。「抑揚をつけるなど技術的なことより、大切なのはお子さんと一緒に読書を楽しむことです。ご自身が好きな本を、お子さんと一緒に楽しんでください。『あなたと一緒に本を読んでいて楽しい』という気持ちが伝わったとき、その体験は、楽しかった思い出として、お子さんの心に残るはずです。」と温かいアドバイスをいただきました。