- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県真岡市
- 広報紙名 : 広報もおか 令和7年9月号No.844
健康・介護・子育てなどの相談ができる「まちなか保健室」田町館の室長、渡辺美恵子さん。障がいのある次女を育てる中で、さまざまな地域活動に取り組んできた道のりや思いを、地域おこし協力隊の粟村さんが伺いました!
◆まちなか保健室 田町館室長
渡辺美恵子(わたなべみえこ)さん
小学校入学前に父を亡くし、母が女手一つで私と妹を育ててくれました。家業は団子屋と煎餅屋。いいなずけだった6つ年上の夫は若い頃からうちで商売を手伝い、私を学校に通わせてくれました。21歳で結婚して家業を継ぎ、母の名前をとって「みどりや」として飲食店を開始。やがて2人の子どもに恵まれました。次女には知的障がいがあり、徐々に視野が狭くなり失明してしまう病気であることもわかりました。当時は「障がいは親の教育が悪い」と何度も言われたものです。障がいに対する理解を深め、支え合うためにも、障がいのある子を持つ親の会を立ち上げました。辛いこともありましたが、長年ボランティア活動を続け、地域に種をまいてきました。今は福祉事業所であるそらまめ食堂が公共施設で店を構えるなど、誇れる町になってきたと思います。
女性が働くことや、障がい者がボランティアをすることに、「おかしい」という人はたくさんいました。でも、人はみんな違うから、自分の視点から見たらおかしいかもしれないけれど、他の人が見たら「あら、すてき」となるかもしれない。障がいも性別も人それぞれだから、その人その人の多様性が認められる地域社会になると良いなと思っています。