- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県那須烏山市
- 広報紙名 : 広報なすからすやま 2025年7月号
◆汚水はどこへ行くの?
家庭で使った水は「下水処理場」や家庭に設置された「浄化槽」できれいな水になり、川に流されています。
○下水道
下水道が整備され、下水道に接続している家庭では、家庭から出た汚水は地下に埋めてある下水道管を通り、公共の下水処理場で処理されます。ここでは、「烏山水処理センター」での処理の流れを紹介します。
(1)流入してくる汚水をマンホールポンプで受け入れ、ポンプでスクリーンユニットに送水します。
(2)汚水に含まれているごみをスクリーンという装置で取り除きます。
(3)汚水と活性汚泥(微生物の固まり)を混合・かくはんし、汚水の汚れを微生物が分解します。
(4)(3)で処理した水を上澄水と汚泥に沈降分離します。
(5)(4)で処理した水を薬品で消毒し、江川に流します。
(6)(4)から送られた汚泥を脱水し、田畑の肥料などとして再利用します。
烏山水処理センターで処理された水は、江川へ行くんだね。
次は、浄化槽を紹介するよ!
[Interview]
烏山水処理センター管理者 松田賢一郎さん(水ingAM株式会社)
烏山水処理センターは、市内の下水道管を通って集められた汚水をきれいな水に処理し、江川に戻すための施設です。私は主に、水質の検査や施設内の機械の点検、汚泥脱水機の運転作業などを担当しています。
汚水は微生物の力できれいな水になりますが、油や乳製品をそのまま下水道に流してしまうと、微生物の働きが弱まってしまいますので、油の吸収パッドを使用したり、飲み残しをなくすようお願いします。また、マスクやティッシュペーパーなどは、下水道管がつまる恐れがあるため、流さないようにお願いします。
皆さんのご協力のおかげで、市内の汚水は、非常にきれいな状態で施設に集められています。これからも水を汚さないような心がけをお願いできればと思います。私たち施設の管理者も一丸となって、那須烏山市の自然を守っていけるよう業務に取り組みます。
○浄化槽
現在、家庭に設置されている浄化槽には「合併処理浄化槽」と「単独処理浄化槽」があります。
浄化槽法の改正により、平成13年4月1日から合併処理浄化槽の設置が義務付けられ、単独処理浄化槽を使用している人は、合併処理浄化槽の設置に努めることとされています。また、平成13年4月1日からは、合併処理浄化槽のみが「浄化槽」と定義されています。
『合併処理浄化槽』
「合併処理浄化槽」は、家庭から出る「生活排水(=し尿と台所、お風呂、洗濯などの雑排水を合わせたもの)」のすべてを浄化できる浄化槽で、下水処理場並みの機能があります。仕組みは下水道とほぼ同じで、下水道管のない地域の処理設備です。
『単独処理浄化槽』
「単独処理浄化槽」は、し尿処理だけに対応している浄化槽です。この浄化槽を設置している家庭では、雑排水はそのまま河川にたれ流しにされ、川や海を汚してしまいます。単独処理浄化槽の新規設置は、原則、認められていません。
○合併?単独?見分ける方法
浄化槽は地面に埋められているためよく分からないという人が多いと思いますが、合併処理浄化槽の場合、マンホールが3つ(小型化により、5人槽では2つのものもあり。)、単独処理浄化槽の場合、マンホールが2つ設置されています。
○自然にやさしい 合併処理浄化槽に転換しましょう
市では、合併処理浄化槽の設置や単独処理浄化槽の撤去にかかる費用の一部を補助しています。詳しくは、市ホームページでご確認ください。
『浄化槽設置費補助制度』
合併処理浄化槽の設置費用の一部を補助します。
『単独処理浄化槽等撤去費補助制度』
既存の単独処理浄化槽などの撤去費用の一部を補助します。
家庭で使われた水は、きれいな水になって、川に戻っていくんだね。限りある水をこれからも大切に使おう!
▽烏山小児童が上下水道施設を見学
烏山小4年生の児童が6月20日(金)、社会科の授業の一環として、水道・下水道の仕組みと飲み水の大切さを学ぶため、城東浄水場と烏山水処理センターを見学しました。
参加児童の声
・水道水ができるまでの流れを学べて良かったです。
・これからもずっと水を大切に使いたいです。
・きれいになった水が川に流れていく仕組みに驚きました。
・家などで使われた水の処理方法を知れて勉強になりました。