- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県前橋市
- 広報紙名 : 広報まえばし 2025年1月1日号
■演劇で輝く道を作り続ける
劇団ザ・マルク・シアター主宰
生方保光さん・64歳 亀里町
1月12日(日)開催の前橋文学館リーディングシアター「誠実と不条理」は本市生まれの詩人・平井晩村の物語。演劇歴41年の生方さんが脚本と演出を手掛ける(関連記事は本紙13ページ)。
「平井晩村は「草津節」の原形や前橋中学校(現・県立前橋高)校歌の作詞など、多作で才能あふれる詩人。しかしその人生は多くの大切な人を亡くすという不条理なものでした。その中で子を思い、たくさんの作品を残した晩村の生き方を知ってもらいたいです」
リーディングシアターには晩村の母校である県立前橋高の演劇部員と応援団も出演する。
「演劇部員には晩村を体で感じて、彼のように一生懸命取り組むことの大切さを知ってもらいたいです。公演を通して、晩村の人間性や作品を知るきっかけになればと思います」
昨年11月に旗揚げ公演をした50歳以上の演劇創作ユニット・百花繚乱の代表も務める生方さんは、「多くの演劇人には演劇を辞めなければいけないときが来ます。また、本当は演劇をやってみたかったけれど叶わなかったという人もいる。演劇の世界で何ができるかを考えたとき、そんな人たちの果たせなかった夢を叶える場所を作ろうと思いました」と語る。
若手からシニアまで、演劇の道を閉ざしたくないという生方さんの思いが、演劇という文化をつないでいく。