- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県千代田町
- 広報紙名 : 広報ちよだ 2025年3月号
■俳優
◇自分とは違う人物を演じるのが楽しい
斎藤 美都江さん(萱野・58歳)
斎藤美都江さんは元々演技に興味はあったものの、看護師としての道を選びました。20年以上に渡って、看護師や看護学校の教員として活躍されていましたが、東日本大震災をきっかけに人生を大きく動かす出来事が。大震災でのボランティア活動を通して、人間の命の儚さや貴重さを強く実感。「人はいつ死ぬか分からない。やり残したことはなんだろう」と思い返しました。
その後、町であるチラシを見つけました。それは2019年にケーブルテレビで放映の館林邑楽まちドラマ『もしもキセキが起きたなら~この群馬の片隅で~』へのキャスト募集です。オーディションを突破し、はじめての演技。楽しいという思いがあった反面、難しさも感じ、放映された自分の芝居をみたら、いわゆる大根役者でとても恥ずかしい思いをしたそうです。しかし、自分とは全く違う人物を演じることに魅力を体感。その後、約2年間、オーディションを受け続けます。そして、現在の事務所から声がかかります。演技のレッスンを継続しながら、CMやエキストラ出演。再現ドラマやWeb動画などの仕事も少しずつ増えてきています。
人生の転機を迎え、遅咲きであるものの、演技への情熱を大切にして新たなステージに挑戦。演技を通じて、他の人物の感情や視点を理解し、そのキャラクターに命を吹き込むことの楽しさを感じました。斎藤さんのように、長い人生経験をもつ人が演技をすることで、役を深く理解し、観客に強い印象を与えることができることは、特別な魅力の一つ。今でも本業の看護師の資格を生かし、医療系の専門学校の講師もしています。仕事に支障がないようにスケジュール調整をしながらの芸能活動。
「大変ですが、これまでの人生経験は芝居に活かされると実感しますし、自分ではない人物になることに面白さを感じます。この年齢で新しいことを始め厳しく感じることもたくさんありました。しかし、今まで知らなかった世界を知り、できなかったことが徐々にできる喜びや楽しみを味わえたことも多くあります。しばらくはこの生活を続けてみようと思っています」と目を輝かせました。
・熱中人大募集!!