くらし 荒川の源流、秩父

荒川は奥秩父・甲武信ヶ岳を源流とし、流域の人々のくらしを支えてきました。
市内の河川上流には、二瀬ダム、滝沢ダム、浦山ダム、合角ダムがあり、首都圏の水がめとしての役割をはじめとして、農業用水への利用や流域の水害防止の役割も担っています。
秩父山地のV字型の谷や、秩父盆地の段丘地形も、荒川や支流の河川が作りだしたものです。荒川を通じた秩父地域と下流域の地域とのつながりは古く、江戸時代には荒川の水運を利用して、船による物流が行われていました。
荒川は、自然、歴史文化、生活など、様々な面で私たちのくらしに深く関わっています。
秩父市では、7月1日から「荒川流域圏構想担当」を新設しました。今月号の表紙は、「荒川の源流」です。この特集では「荒川流域圏構想」について紹介します。荒川について改めて考えるきっかけになれば幸いです。

■荒川流域圏構想とは
秩父から流れ出た荒川は、多くの支流を合わせ、東京湾に注ぎます。荒川や支流が流れる「荒川流域」には、埼玉県と東京都にまたがる79もの市区町村が含まれます。その最上流に位置する秩父市は、新たに「荒川流域圏構想」という考え方を提唱し、荒川流域における連携を積極的に進めていきます。
荒川流域の状況を見ると、秩父地域など荒川上流域は、過疎化や人口減少に直面している一方、下流域では気候変動による河川氾濫等の災害激甚化などのリスクが増大しています。
これらの上下流それぞれの課題解消に向けて、下流域の住民や自治体に対し、荒川の水源地である秩父市に関心を持っていただき、観光などを通じた交流を進めるともに、荒川の治水にも貢献する秩父の森林保全への協力を呼びかけることで、上流と下流の双方にメリットのある循環が生まれます。
また、このような交流で培ったつながりは、災害発生時の相互の協力にも活かせるでしょう。
このように、荒川という一本の川を軸に、その流域に暮らす人々が、荒川が育んできた歴史的・文化的・環境的なつながりを再認識して、互いに恵みを分かち合いながら連携を深めていく姿が「荒川流域圏構想」です。この取り組みを通して、荒川最上流域である秩父市の活性化につながるよう取り組んでいきます。

■荒川ってどんな川?
秩父山地の甲武信ヶ岳(標高2,475m)を源流とし、東京湾までを流れる全長173km、流域面積2,940平方キロメートルの一級河川です。流域は埼玉県と東京都にまたがります。
(データ出典:国土交通省 関東地方整備局荒川上流河川事務所)

※「荒川流域圏構想」については本紙をご覧ください。