- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県加須市
- 広報紙名 : 広報かぞ 2025年10月号
全国的な少子化の影響により、本市でも児童生徒数が減少し、22校ある小学校の半数は全ての学年が単学級となっています。一方、住宅開発などにより児童生徒数が増加している学校もあり、これからの学校のあり方(学校規模・学校配置など)を考えることが課題となっています。
こうした状況を受けて、市教育委員会では、今後の指針となる「加須市魅力ある学校づくり基本方針」を策定しました。
【市の現状】
児童生徒数は、減少傾向にあり、今後、複式学級(2つの学年の児童生徒で編制する学級)が存在する規模の学校が増加する見込みです。
こどもたちは、学校という環境において、多様な人間関係の中で社会性を育んでいきます。
昨今の児童生徒数の減少による学校の小規模化は、こどもの豊かな社会性を育む視点からも憂慮すべき状況です。

【市の取り組み】
市では、これまで各学校がそれぞれの特色を生かした学校づくりに取り組み、こどもたちの学びの質を高めてきました。
また、利根川と鉄道により市域を南北に隔てられているという地理的特性があります。
こうした背景や特性を踏まえ、「どのようなこどもに育ってほしいか」「そのためにどのような教育環境が必要か」という視点から、こどもたちにとってよりよい教育環境の実現に向けて〝持続可能な魅力ある学校づくり〟に取り組んでいます。
◆「魅力ある学校」とは?
未来を担うこどもたちにとって、よりよい教育環境を目指し続ける学校のことです。
基本方針では、その実現に向けた指針として「魅力ある学校像」を設定しています。
【今後の進め方】
◆1 基本方針
未来を担うこどもたちにとってよりよい教育環境となる学校規模・学校配置及び学校形態等の考え方を示す。(令和7年8月策定)
※広報かぞ(令和6年10月号)では、策定時期を令和7年3月予定としていました。
◆2 基本計画(今ここ)
基本方針に基づき、再編の対象となる学校やその時期などを定める。(令和8年度策定予定)
◆3 個別計画
再編の対象となる学校ごとにその実現に向けた具体的な取組内容を定める。
◆4 計画の具体化
個別計画に基づき、再編を行う学校の開校に向けた取り組みを進める。
【「楽しい・魅力ある学校」や「学校再編」について聞きました】
基本方針の策定においては、当事者であるこどもたちの声を大切にすることはもちろん、学校に関わる多くの人たちから意見を伺いました。その結果を一部紹介します。
◆児童生徒アンケートの結果
対象:市立小中学校に通う全児童生徒
内容:1学年当たりの学級数や1学級当たりの人数(選択回答形式)、あなたにとっての「楽しい・魅力ある学校」(自由記述形式)
○小学生が考える「楽しい学校」
・楽しい
・友達がいっぱい
・休み時間が長い♪
・いじめがない!
・明るい
○中学生が考える「魅力ある学校」
・メリハリがある♪
・あいさつができる
・いじめがない!
・きれい
・楽しい
◆意見募集の結果
対象:市立小中学校の校長・教員、学校運営協議会の委員、自治協力団体代表者、市立小中学校に通う児童生徒の保護者
内容:学校再編に対する意見、基本方針(案)に対する意見

・スクールバスの導入を検討してほしい
・廃校となった跡地をどう活用するの?
・こどもや保護者、地域の願いを大切にしながら進めてほしい
【市民の皆さんへ】
“魅力ある学校づくり”は、これからの学校教育にとって大切なテーマです。
こどもたちが、安心して学び、成長できる環境をつくるために、市民の皆さんと共に取り組んでいきたいと考えています。
今後は、保護者や地域の皆さん、そして小中学校の児童生徒の皆さんの声を聞きながら、「基本計画」の策定、「個別計画」の策定、「計画の具体化」という3つのステップを踏み、丁寧に進めていきます。
意見交換会やパブリックコメントなど、広く意見を伺う機会を積極的に設けていく予定ですので、ぜひ皆さんの意見や考えをお聞かせください。
問合せ:魅力ある学校づくり推進室
【電話】内線378
