くらし 令和7年度 施政方針(3)

◆3 自然と調和する 環境未来・エコのまち
○良好な地域環境の保全
「第3次環境基本計画」に基づく市民活動への支援やイベントの実施、市民環境会議等を通じ、地球温暖化対策に関する啓発や豊かな自然環境の保全について、市民一人ひとりの意識向上に取り組みます。
また、有害鳥獣の駆除や飼い主のいない猫を減らすための取組を継続するなど、快適な生活環境の確保を図ります。

○自然に親しむ空間整備の推進
地域との協働によるホタルの里の維持管理や鑑賞会の開催、こどもたちを対象にした野外体験活動などを通じて、市民が身近な自然環境に触れる機会を創出します。
また、埼玉県による都幾川改良復旧事業のため休止している「くらかけ清流の郷」は、鞍掛橋周辺の緑豊かな自然の中で、市民が川遊びやバーベキューを楽しめる癒やしの空間であることから、今夏の営業再開を目指します。

○資源循環の推進
ごみの分別やマナーに関する周知・啓発を強化し、ごみ排出量の削減及び資源化を進めます。また、クリーンステーションまでごみを運ぶことが困難な方を対象に、家庭ごみの戸別収集サービスを試行的に実施します。
クリーンセンターは、計画的な修繕により可燃ごみの安定した処理を継続するとともに、新たなごみ処理施設の整備に関し、新ごみ処理施設検討委員会での議論を踏まえ、本市にふさわしい施設の在り方について方向性を定めます。

◆4 快適に暮らせる 安全のまち
○防災・減災のまちづくり
避難所の開設や混雑状況をスマートフォンで確認できる「ひがしまつやま避難所アプリ」を活用するほか、防災行政無線とメッセージアプリを連携させることで、災害情報を多様な手段で複合的に発信できるようにするなど、市民への情報提供の迅速化を図ります。
災害時の指定避難所となっている市内小・中学校の体育館について、避難者の生活環境向上のため、空調設備の設置やトイレ改修等を計画的に実施します。
入間川流域緊急治水対策プロジェクトのハード対策である都幾川の堤防整備や遊水機能の確保については、引き続き国や県と連携して対策を進めます。また、昨年8月の豪雨で内水氾濫が生じた東部土地区画整理事業区域内の冠水被害の軽減に向けた計画の策定に取り組みます。

○計画的なまちづくりの推進
計画的なまちづくりを推進するため、都市計画基礎調査の基礎資料となる都市計画基本図の修正を行い、都市の現況を把握します。
また、交通の円滑化と歩行者等の安全確保のため、計画的に都市計画道路の整備を進めます。
「松高前通線」は、東武東上線との立体交差部分及び関連する道路を完成させ、令和8年3月の供用開始を目指すとともに「駅前西通線」は、東松山駅西口へのアクセス向上のため、事業認可を取得し、整備に向けた道路設計などに着手します。
「第一小学校通線」は、埼玉県と連携し、地権者、商店会の皆様との信頼関係を構築しながら用地取得を進め、早期完成に向けて整備を推進します。
市立図書館前が整備された「本町通線」は、引き続き東松山駅入口交差点から上野本交差点までの整備計画の検討など、埼玉県と連携して取り組みます。
住宅政策については、本年4月に改定する「空家等対策計画」を踏まえ、空家等の予防、適正管理、有効活用の対応を強化し、良好な住環境整備を推進します。
東松山ぼたん園は、ボタンの適正な育成管理により花の質を向上させるとともに、積極的な情報発信を行いながら年間を通じてイベントを実施することで、来園者の増加を図ります。
地域公共交通は、市民ニーズを踏まえた便利で持続可能な公共交通ネットワークを形成するため、交通事業者など関係団体と連携し「地域公共交通計画」に基づき、事業を展開していきます。

○道路の整備と維持管理
狭あい道路をはじめとする生活道路の整備を計画的に進めるとともに、道路施設の定期的な点検を実施し、適切な維持管理を行います。特に道路照明柱の更新については、重点的に進めます。
橋梁(きょうりょう)については、長年の懸案となっている東武東上線を跨(また)ぐ5-16号橋の架替(かけかえ)工事に着手するとともに、定期点検に基づく予防保全的修繕を実施し、長寿命化や耐震化に取り組みます。
また、通学路におけるグリーンベルトの設置や交通危険箇所への路面標示設置など、歩行者の安全対策を優先的に進めます。

○上下水道の整備
水道事業では、道路や下水道の工事と連携して老朽管の更新を進めるとともに、重要給水施設である救急病院や避難所等へ供給する水道管の耐震化を計画的に進めます。
下水道事業では、施設全体の老朽化の進行状況を考慮し、優先順位付けを行ったうえで、施設の点検・調査、修繕・改善を実施し、施設管理の最適化を目的とする「公共下水道ストックマネジメント計画(第2期)」を策定します。
また、松葉町・美土里町・和泉町地区・殿山町・沢口町の汚水管渠(かんきょ)整備を計画的に進めるほか、合併処理浄化槽転換補助制度の周知を図り、合併処理浄化槽への早期の転換を促すことで、公共用水域の水質保全に加え、生活環境の改善に取り組みます。
水道事業、下水道事業ともに、各事業経営戦略に基づき、施設の耐震化や更新のための費用を確保しながら、持続性の高い事業運営に取り組みます。

○河川の整備
市街地からの雨水の排水先となる準用河川新江川の改修や上野本調整池から同河川へ接続する雨水管渠の敷設を行うとともに、和泉町地区の雨水管渠の整備を計画的に進めます。

○交通安全・防犯対策の推進
交通事故を未然に防ぐため、東松山警察署をはじめとする関係団体と連携し、交通安全教育や啓発活動を実施することで、市民やドライバーの交通安全意識の向上を促すとともに、市民が主体的に行う交通安全活動を支援します。
また、社会問題化している闇バイトによる強盗事件や特殊詐欺などの犯罪が起こりにくい防犯意識の高いまちづくりを目指し、東松山警察署や東松山地区防犯協会等と連携した防犯意識の啓発活動に取り組むとともに、ハートピアまちづくり協議会による防犯パトロール、ボランティアによる児童生徒の登下校時の見守り活動など、市民の自主的な防犯活動を支援します。