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■日常の血圧管理の大切さ 2025ガイドラインより
高血圧は脳卒中や心疾患の主な原因であり、知らないうちに進行します。2025年高血圧ガイドラインでは、家庭での血圧測定を習慣にすることに加え、職場や薬局に設置されたキオスク血圧計の活用も推奨されています。いつでも気軽に血圧を測り、記録しておくことで、病気の予防につながります。
さらに、食生活の指標として「尿中ナトリウムカリウム比(NaK比)」も注目されています。これは、塩分の摂りすぎや野菜不足をチェックできる方法で、尿検査で調べられます。NaK比が高いと、高血圧のリスクが上がるとされています。
血圧を下げるには、塩分を控え、カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂ること、適度な運動、禁煙、節酒など生活習慣の改善が欠かせません。
さらに近年は一つの薬だけで十分に血圧を下げることが難しいケースが増えています。複数の薬を少量ずつ組み合わせる「多剤併用療法」が安全で効果的とされています。
血圧管理は一人でがんばるものではありません。直接スタッフと力を合わせ継続的に生活改善を続けていくことで、健康で安心な未来がひらけます。
医師 漆原 俊彦