くらし 〔特集〕想いふくらむフクシゴト(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県北本市
- 広報紙名 : 広報きたもと 令和7年4月号
約1年半前。「広報きたもと」は、令和5年10月号で初めて“障がいとともに生きる人たち”にスポットをあてた特集「このまちに暮らす、わたしたち《CHALLENGED》」を掲載しました。取材では、障がいのある子を持つお母さんたち、福祉事業所やグループホーム、放課後等デイサービスで働く人たち、福祉とまちづくりをつなげて障がいのある人・ない人の垣根を取ろうとする人たちに話を聞き、障がいとの向き合い方、眼差しのあり方の多様さを知りました。この特集は大きな反響を呼び、紙面に登場したお母さんたちに応援のメッセージが届けられ、取材に応じてくださったグループホームあおいとりさんには、「入居したい」「働きたい」といった問合せも複数入ったそうです。
一方で、障がい福祉業界では人材不足が続いており、北本市も例外ではありません。「地域で支援を求めている人はたくさんいるのに、人手が足りず対応できない」そんな声も聞かれています。障がいのある人も、ない人も、心豊かに地域で暮らしていくために、障がい福祉の現場の“フクシゴト”の魅力を広めたい――そんな想いで、この特集を企画し、実際に現場で活躍する“フクシビト”の皆さんに話を聞いてきました。
福祉に興味がある人も、そうでない人も、ぜひご覧ください。きっと、今のあなたにとって、励みになるメッセージが見つかるはずです。
■障がい福祉ってどんなお仕事?
障がい福祉とは、障がいのある人が自らの望む生活を営むことができるように支援することを言います。それぞれの障がいの中で、個別の状態や症状がありますので、求めている支援も多岐に渡ります。様々な個性に向き合い、自分も成長できる魅力的なお仕事です。ここでは、そんな障がい福祉のお仕事の一部をご紹介します。
◆生活を支える
◇障がい者支援施設職員
障がいのある人が自立して日常生活や社会生活を営むことができるよう、施設でさまざまな支援を行います。
「メゾン・ド・びおもす」副施設長 森本英一さん
インタビュー「自分の好きなところも嫌いなところも生かせる仕事」
◇生活支援員
施設等で身の回りの支援から創作・生産活動まで、生活に密着しながら障がいのある人の自立をサポートします。
◇ホームヘルパー
障がいのある人の自宅を訪問し、身体介護や家事援助を行い、地域での生活を支えます。
「けあビジョン北本」相馬洋子さん
インタビュー…本紙(6)ページ
◆相談支援・自立を助ける
◇相談支援専門員
障がいのある人が自立して生活できるよう、障害福祉サービス等の利用計画や地域生活への移行・定着支援、住居入居などの支援や成年後見制度等、全般的な相談支援を行います。
「生活相談支援センターしゃろーむ」中川基子さん
インタビュー…(3)ページ
◇特別支援学校教諭
障がいのある児童・生徒が通う特別支援学校等で、障がいへの理解をもとに個別のニーズに応じた指導を行います。
騎西特別支援学校北本分校 水村将太さん
「子どもたちの学習や生活上の困難を改善し、克服するために様々な支援をしています」
◆技術支援
◇手話通訳者
音声言語によって相互の意思の伝達が困難な聴覚障がいのある人に手話を用いてコミュニケーションの仲介・伝達などを図ります。
北本市専任手話通訳者 小倉明美さん・池上美津子さん
インタビュー…(広報きたもと令和6年11月号)
■広報きたもとR5年10月号登場 グループホームあおいとり代表 大巻光さんからのメッセージ
◇障がいのある人と接点が無かった人にこそ、この仕事の魅力を伝えたい!
「困っている人たちが目の前にいて、支援を届けたいのに、人手が足りない!」毎週のように新規の入居相談を受けるたびに、リアルにそんなもどかしさを感じています。
この仕事はわりと誤解されていて、実は、未経験から始められる職種もあります。特に、利用者さんに対して「共感」で支援していく姿勢が大切だと僕は思います。それに気づいてから、この仕事がもっと好きになりました。
こんなにも、やりがいや成長、時に感動すら味わえる仕事なのにも関わらず、一般的には「大変そう」「資格とか必要なんでしょ?」といった先入観によって、多くの人に知られる機会が少ないように思います。この仕事のやりがいや魅力が、もっと広く伝わって働く人が増えたら、困っている人たちがもっと救われると思うんですよね。
これまでの人生で障がいのある人との接点が無かった人が、「自分にもできそう!」と身近に感じて、興味関心を持ってもらえるといいなと思います!