その他 新春スペシャル対談(1)

■新春対談
鶴ヶ島市出身 落語家 古今亭伝輔 DENSUKE KOKONTEI × 鶴ヶ島市長 齊藤芳久 YOSHIHISA SAITO

◎古今亭伝輔
本名:和田洋一(わだよういち)
出身校:鶴ヶ島市立南小学校、鶴ヶ島市立南中学校
生年月日:昭和59年7月2日
経歴:高校卒業後専門学校にて介護福祉士を取得。介護職を経て
2009年7月 古今亭志ん輔に入門
2010年1月 楽屋入り前座名「半輔」
2014年6月 二ツ目昇進「始」に改名
2024年9月21日 始改メ「古今亭伝輔」真打昇進
趣味:サッカー、スノーボード、キャンプ、音楽鑑賞

◇「笑いでまちを元気に!」~あのころの話とこれから~
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
本年の4月から、第6次鶴ヶ島市総合計画「後期基本計画」がスタートします。「しあわせ共感安心のまちつるがしま」の実現に向けて、全力で取り組んでまいります。
鶴ヶ島市長 齊藤芳久

▽~落語との出会い~
市長:伝輔さんが落語に出会ったきっかけはどういったものだったのですか。

伝輔:私はもともと介護福祉士をしており人を楽しませることが好きだったため、レクリエーションで手品や紙芝居といろいろ取り組んできました。そんな中、ネタが尽きたときに「タイガーandドラゴン」という落語を題材にしたテレビドラマを見て、落語っていう手があるなと思いました。落語について全く知らなかったのですが、家にあった着物を引っ張り出してきて、なんとなく着てみました。施設のおじいちゃんおばあちゃんの前で披露したのが私にとって最初の体験でした。認知症の方々に披露したので内容を理解するのが難しいこともあり、内容が理解できないと笑顔になってはくれてもなかなかうけない。ところが、びっくりしたのは、意思疎通が難しいおばあちゃんが「寿限無(じゅげむ)」を言い始めたんです。落語ってすごいなと思いました。それがきっかけで寄席に行くようになりました。

市長:何歳で入門したのですか。また、なぜ古今亭志ん輔(ここんていしんすけ)さんに入門しようと思ったのですか。

伝輔:25歳の時です。3年ほど介護福祉士をした後に、落語家になりたくて病院勤務をやめました。1年ほど東京に住みアルバイトをしながら寄席に通ううちに入門を志すようになり、無事に入門を許されました。当時だと遅かったですね。通常高校卒業、大学卒業くらいで入門しますので。働き始めてからというのは数人いましたが、遅い方でした。
入門に当たっては、いろいろな落語家の公演を見に行きました。当時の私は、落語に詳しくなかったので、勝手に行って勝手に帰ってくるだけで、噺(はなし)の題名すらもわからない状態でした。そんな中で感じたのは、見た時の華やかさというか。落語には様々な芸がある中で、師匠の芸は明るい芸なんですよ。私はぱっと明るくやるのが好きなので、師匠がとても輝いて見えました。志ん輔の師匠、志ん朝(しんちょう)師匠も明るく華やかな芸をされていて、この一門だったらと思い、志ん輔師匠のところへ入門を決めました。昔NHKの「おかあさんといっしょ」で「へびくんぶたくん」をやっていたのが師匠の志ん輔です。優しいイメージがありましたが入門すると、すごい厳しかったです。テレビの中の姿は嘘っぱちか!と思いましたね(笑)。

▽~鶴ヶ島の昔から今~
市長:小さいころは、どういった場所で遊んだりしていましたか。

伝輔:南小、南中学校出身なので、その近くで遊ぶことが多かったですね。パワーが有り余っていたんでしょうか。当時は部活でサッカーの練習をしたあとに、大橋市民センターで仲間とバンド活動をしたり、鶴ヶ島南近隣公園でサッカーをしたりもしてました。

市長:都心から鶴ヶ島市に帰ってきてみて、どんな雰囲気でしたか。

伝輔:昔と変わりましたよね。閑静になったんじゃないでしょうか。私の見方なのかもしれないですけれど。ただ、鶴ヶ島駅通りは人が多いですね。

市長:駅通りは飲み屋さんもありますね。人通りも多いのではないでしょうか。ただ、都内から来ると確かに静かな感じはしますよね。鶴ヶ島駅を降りて、なんとなく“ほっと”するというか、そういったことはありますか。

伝輔:それはありますよ。今はなくなってしまいましたが、飲食店で落語会をやらせてもらった事もありました。営業が始まる前に落語をやらせてもらって、営業が始まってからお客さんと宴会をしました。本当に思い出深いところでしたので、外見的に変わったと感じますがほっとします。
また、駅の「鶴ヶ島」という文字を見ると戻ってきたなという感じがします。

市長:同級生と会ったりしますか。

伝輔:そこまで頻繁に会ったりはないですね。ただ、藤中学校出身で高校が一緒だったメンバーは、今も東京で一緒に遊んでいます。お正月などは帰ってきて一緒に過ごしたりしてます。