- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県鶴ヶ島市
- 広報紙名 : 広報つるがしま 令和7年4月号
■朝食の大切さについて[健康応援団No241]
多くの方が、朝食は大切だとお考えだと思います。
朝食を食べると、肥満や2型糖尿病、脂質異常症になりにくく、栄養のバランスが取れ、こどもは集中力が上がるなど、いいことずくめです。
しかし、巷には朝ごはんは食べなくて良い、という情報も見受けられます。
ここでもう一度、朝食が大切な理由について考えてみたいと思います。
朝食を食べると体に良いことは、多くの研究で確認されています。しかし、その因果関係ははっきり分かっていません。
それを解明する手掛かりの一つとして、時間栄養学という研究があります。
私たちの体には体内時計があり、時間が来るとお腹が空いたり、眠くなったりしますが、何も刺激がないと、体内時計はだんだんズレていくことが分かっていて、毎日リセットする必要があります。時計は脳と内臓にあり、脳の時計は朝起きて朝日を浴びるとリセットされますが、内臓の時計は朝食によってリセットされます。
もし、朝食を食べないと体内時計を正常化させることができず、体の中で時差ボケが起きてしまいます。
このことから、朝食を食べる習慣は体内時計を正常化してより良い代謝のリズムを作り、結果として、太りにくく生活習慣病になりにくい体が作られると考えられます。
参考:「朝ごはんの効能」小田裕昭 名古屋大学大学院生命農学研究科
女子栄養大学 栄養クリニック管理栄養士 塩澤和子(しおざわかずこ)