くらし 地域を守る 自分でできる防災を始めてみませんか(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県川島町
- 広報紙名 : 広報かわじま 2025年9月号 Vol.785
石川県能登半島地方で最大震度7を観測した、「令和6年能登半島地震」では、3万棟を超える住宅が全壊・半壊の被害を受けました。
特に大きな被害を受けた輪島市では、地震に伴う大規模火災が発生。地域防災の要である消防団は、自らも被災しながら、地域の方の命を守るために、消火活動や倒壊家屋からの救助、避難の呼び掛けなどの対応にあたりました。
災害時には、公的支援がすぐに届かないことがあります。このような状況で命を守るには、自分を助ける「自助」と、周囲の人と助け合う「共助」が欠かせません。個々の防災力が上がれば「自助」が実現し、その結果が「共助」につながります。
今月の広報かわじまでは、町の防災力向上を目指して活動する「防災士」と、災害時に最前線で活躍する「消防団」にお話を伺いました。
9月1日は防災の日です。
周囲の人を守るためにももう一度、自分にできることから始めてみませんか。
■緊急時の「助け合い」
大規模な地震などが発生した際に、あなたが家族や地域の方を救助するかもしれません。いざという時のために、知識や技術を身につけておくことが大切です。
○阪神・淡路大震災における救助の主体と救出者数
阪神・淡路大震災で、倒壊した建物から救出され生き延びることができた人の約8割は、家族や近所の住民などによって救助されました。
(出典/令和4年版 防災白書)
■防災士で守る
◆家族の命を守りたい
▽防災士
道祖土麻里子(さいどまりこ)さん
中山地区在住・会社経営
○息子を災害時に守れるような知識を得たい
ー防災士になったきっかけは?
小学生と幼稚園児の息子を、災害時にも守れるような知識を得たいと思い、挑戦しました。救命救急の講座もしっかり受講したくて、それも目的でした。ふるさとを守りたい!の意識も強かったです。
ー防災士の勉強で驚いたことはありますか?
防災士の各講座では、能登の事例も織り交ぜての「リアル」な防災情報最前線に触れる事ができて、とても刺激を受けました。避難所ボランティアの授業では、子どもの心理状態について学ぶ内容もあり、大人との接し方の違いを知りました。
また、被災当日~避難中~復興までの長い期間、「普通の生活」ができない場合もあるんだという事をまざまざと見せられ、日常を守るため、また日常を早く取り戻すためにも色々な備えと勉強をしておかないと、子どもを守り切れないかも…と怖くなりました。
ー気軽にできる防災対策は?
お子さんがいる家庭は特に非常食について、日頃から食べ慣れておくとよいと思います。我が家の下の子には偏食があり、非常食が苦手でしたが、一緒に様々な種類の非常食を食べてみることで、好きな味を探しておけたので良かったです。辛い時こそ少しでも好きなモノに触れるという意識も重要だと思います。
ー今後、防災士の資格をどう活かしたいですか?
防災について、周囲の人にも意識してもらえる活動をしていきたいです。今後は防災に携わる色々な方と連携していけたらと思います。また防災士の資格取得に年齢制限は無く、誰でも挑戦OK。周りのママさん仲間を誘って、「かわじま防災士ガールズ」を結成したいですね(笑)。川島町は補助金制度もあるのでありがたかったです。
◆防災士ってどんな資格?
「防災士」は、日本防災士機構が認証する民間資格です。平成7年の阪神・淡路大震災をきっかけに、地域の防災力向上のために作られました。
・「防災士養成研修講座」の受講(2日間)
・「救急救命講習」の修了(3時間以上)
・「防災士資格取得試験」の合格
というステップで、防災に関する一定の知識・技術を身に付けます。
◆防災士資格取得費用を全額補助
町の補助制度をぜひご活用ください。
補助内容:防災士の資格取得のための講座の受講料、受験料、登録料の全額 ※交通費などは除く。
対象:
・町内の自主防災組織に所属する方、または自治会に加入している世帯の方
・資格取得後に町内の自主防災組織等で活動する意思のある方 など