文化 かみかわの歴史・発見!

◆第48回 展示資料紹介(6) 注口(ちゅうこう)土器
多目的交流施設内の文化財展示室に現代の土瓶にそっくりな土器が展示してあります。現代につくられたのかと思うほど精巧に作られているこの土器は、注ぎ口が付いているため「注口(ちゅうこう)土器」と呼ばれています。縄文土器の一種で、今からおよそ4,000年前の縄文時代後期のものです。今のわたしたちと同じように液体を注ぐことに使っていたと考えられますが、中身が何だったのかはわかっていません。1つの遺跡に1つ程度しか出土しないことから日常的に使っていたのではなく、お祭りなど特別な時に使用していたという説が有力です。
町内では大字下阿久原地内にある平遺跡から1点出土しています。全体の形がわかるもので、取っ手が付いている注口土器は埼玉県内でもほとんど見つかっておらずとても珍しいものです。
ぜひ、実物を見て縄文人のモノづくり技術の高さを感じに文化財展示室にお越しください。

問合せ:生涯学習課 文化財担当
【電話】0274-52-2586【FAX】0274-52-2586