- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県寄居町
- 広報紙名 : 広報よりい 令和7年7月号
NPO法人全国ラジオ体操連盟理事長である鈴木大輔さんに体操の魅力や効用について話を伺いました。
■〔Interview〕
NPO法人全国ラジオ体操連盟理事長 鈴木大輔さん
Profile:現NHKテレビ・ラジオ体操指導者。「『Science』と『Passion』で地域を元気に」をモットーに全国各地のラジオ体操講習会・イベントに参加。女子栄養大学実践運動方法学研究室非常勤講師を務めるほか、弘前大学大学院医学研究科博士課程に在籍し、長寿健康に関する研究を行う。令和6年にNPO法人全国ラジオ体操連盟理事長に就任。
寄居町の皆さん、こんにちは。NHKテレビ・ラジオ体操指導者の鈴木大輔です。
ラジオ体操が日々の習慣となっている方、また職場やスポーツイベントなどで久しぶりに参加したという方も、体操後には自然とスッキリとした爽快感を覚えるのではないでしょうか。こうした爽快感こそが、ラジオ体操の大きな魅力の一つです。
近年では、このスッキリとした爽快感について、科学的な視点からもその効果が明らかになってきています。フレイル※高齢者を対象とした調査では、歩行速度や持久力の向上に効果があることが確認されました。また、約1万人の65歳以上の高齢者を対象にした研究では、ラジオ体操を継続することで認知症の発症リスクが18%低下するという結果も報告されています。
私自身、全国ラジオ体操連盟の活動を通じて、各地で活躍されているラジオ体操愛好者の皆さんと交流する機会が多くあります。いずれの方も非常に元気で、生き生きと日々を過ごされているのが印象的です。また、ラジオ体操は身体面での効果にとどまらず、社会的なつながりを育むという側面でも注目されています。例えば、地域のラジオ体操会に継続的に参加されている方は、家族以外の地域の仲間との関係性が豊かになるという調査結果もあります。年齢や立場を超えて、地域の皆さんが共に体を動かし、運動の楽しさを共有できることも、ラジオ体操ならではの魅力です。
人生100年時代においては、ライフステージに応じたラジオ体操の役割がますます重要になると考えています。子どもたちにとっては体づくりの基本として、働き世代には疲れた体のメンテナンスとして、そして高齢の方には健康維持と仲間づくりの場として——。人生にそっと寄り添い、健やかな毎日を支える存在でありたいと思っています。手軽に実践できるラジオ体操を通して、心と体の健康を育んでまいりましょう。
「それでは、背筋を伸ばした良い姿勢に!ラジオ体操第一♪」
※加齢によって心身の活力が低下し、健康な状態と要介護状態の中間に位置する虚弱な状態
■この夏、2025年度「夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会」が寄居町で開催されます!
「夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会」は、株式会社かんぽ生命保険、NHK、NPO法人全国ラジオ体操連盟の3者により開催され、2025年度は開催地の一つとして寄居町が選ばれました。体操会の模様はNHKラジオ第1で全国に生放送されます。幅広い年代の皆さんに親しまれているラジオ体操。ご自身の健康を見直すきっかけに、ぜひ参加してみませんか。
問合せ:健康づくり課
【電話】581-2121(内線213・214)