くらし このまちが好きだから いつまでも残したい、佐倉の景観(1)

■景観は、まちの「顔」です
景観は、まちの景色や雰囲気だけでなく、その土地の歴史や自然、文化、暮らしの様子までもが映し出されるものであり、それを見る人にさまざまな印象を与えます。
市では、住む人や訪れる人に魅力あるまちと感じてもらえるよう、「佐倉市景観計画」を策定するなど、佐倉らしい景観を守り未来に伝えることに取り組んでいます。

■佐倉市景観計画が目指す守りたい佐倉の景観
佐倉市景観計画は、佐倉市の景観の特性や課題を踏まえ、今後の景観づくりに関する方向性などを定めている計画です。
市ではこの計画を通じて、市内各地にある豊かな歴史、自然、文化などによって形成される「佐倉らしい景観」を守り活用していくため、地域の景観づくりに対する助言の実施をはじめ、さまざまな活動を行っています。

◆Check! 佐倉らしい景観とは? 市内の「景観の拠点」紹介
佐倉市には、旧城下町の町並みや印旛沼の眺望など、特徴的な景観がたくさんあります。佐倉市景観計画では、こうした地域の景観資源が集まる場所や、地域の象徴となる佐倉らしい景観要素がある場所を「景観の拠点」と定め、特に保全に力を入れています。

▽自然・田園景観拠点
水辺や里山、田園、谷津を「ふるさとの風景」として、末永く守っていくことに力を入れています。

▽印旛沼水辺景観拠点
印旛沼の広々とした水面と、その周りに広がる田園風景がつくり出す、明るく開放的な景観が特徴です。市では、佐倉らしい景観の象徴とも言えるこの場所を重要景観拠点と位置づけ、維持、活用しながら未来へ伝えられるよう取り組んでいます。

▽旧城下町歴史景観拠点
武家地(宮小路町周辺)や町人地(新町から本町周辺)における趣のある佇まいと、周辺の斜面の緑が共生してきたまちの雰囲気が広がっています。自然資源や歴史的な資源を守り、継承された文化が感じられる景観を形成しています。

▽歴史景観拠点
地域に残る歴史的な建物を継承し、懐かしさや趣のある景観をつくり出しています。こうした場所は、学びの場としても活用されており、地域の大切な宝物として、未来へと受け継いでいきます。

▽駅周辺景観拠点
鉄道の各駅や駅前広場の周辺に集まる商業機能を生かし、各地域の玄関口としてふさわしい、人びとでにぎわう活気のある景観が広がっています。

※「景観の拠点」紹介マップは、本紙をご覧ください。

■地域の景観を守る活動 景観アドバイザー協議
景観の拠点をはじめとする佐倉の景観資源を守るために、市では景観づくりに関するルールを佐倉市景観計画の中で定め、重要景観拠点における新築行為や周囲の景観に影響を及ぼす可能性が高い建物などに対し、有識者を交えた「景観アドバイザー協議」を通じてアドバイスや支援を行っています。

◆景観に関するルールがないと…?
景観に関するルールがないと、周囲の風景に合わない外観や色を持つ建物が乱立し、それぞれがぶつかり合うまとまりのない景観になってしまいます。

景観の美しさを保つためには、地域の特性を生かした外観や色使いのほか、それらの基準を定めるルールが必要です。

◆アドバイスを受けた建物・道路
▽吉見台公園遊具
周辺の景観に馴染む落ち着いた色彩を基調にしつつ、黄色などの明るい色を加えることで、設置場所の彩りを引き立てる遊具となっています。こうした色使いによって、こどもたちや保護者のかたが楽しく元気に遊べる雰囲気をつくり出せるように工夫しています。

▽宮小路町カラー舗装
路面の色は、隣接する新町のカラー舗装と違和感なくつながるように、落ち着いた色合いに整えています。
これにより、全体が派手な印象になりすぎず、芝生や街路樹など周囲の自然ともよく馴染む、やさしい雰囲気の空間になっています。

■佐倉市景観計画の詳細は、市ホームページ(右記)からご覧いただけます。概要版も公開していますので、そちらも併せてご覧ください。
※二次元コードは、本紙をご覧ください。