くらし 戦後80年 未来へつなぐ 平和の灯(1)

市では、戦争の悲劇を忘れず、誰もが望む恒久の世界平和を実現するために、「佐倉市平和行政の基本に関する条例」に基づき、さまざまな平和事業を行っています。
戦後80年という節目の年を迎えた今年、80年前にどんなことがあったのか、今ある「平和」を未来につないでいくために何ができるのか、改めて考えてみませんか。

■平和条例
市では、戦後50年目の年に当たる平成7年に、市民の皆さんの平和で安全な生活の維持向上を目的として、「平和都市宣言」を含む「佐倉市平和行政の基本に関する条例」を制定しました。
条例の第2条では、「佐倉市は、日本国憲法の基本理念である恒久平和の実現に努めるとともに、市民が平和で安全な環境のもとに、人間としての基本的な権利と豊かな生活を維持できるよう、平和都市を宣言し、この精神に基づき平和行政を推進する。」と定めており、これに基づいて平和事業に取り組んでいます。

■平和都市宣言~非核三原則を守り核兵器廃絶をめざして~
豊かな自然に恵まれた歴史と文化のまち佐倉。この良好な環境のなかで、やすらぎに満ち、健康で平和な生活を維持することが佐倉市民共通の願いです。
佐倉市民は、悲惨な紛争や戦争のない世界を強く願い、軍縮の推進はもとより、特に、人類および地球の破滅につながる核について非核三原則を守り、核兵器の全面禁止と廃絶をめざして、最大の努力をしなければなりません。
戦後50年目の年にあたり、佐倉市民は、戦争の犠牲者に追悼の誠を捧げ、国際社会の一員として、国際協調の視点をふまえ、世界の恒久平和を実現するために「平和都市」を宣言します。

■佐倉市の平和事業
◆佐倉市平和式典
毎年8月15日に開催する佐倉市平和式典では、正午の黙とうに続けて、「佐倉平和の鐘」を鳴らし、戦没者の追悼と平和を祈念します。
また、市内中学生の代表として被爆地を訪問した「佐倉平和使節団」の活動報告も実施します。

▽平和祈念の黙とうを
8月15日は、「戦没者を追悼し、平和を祈念する日」です。全国戦没者追悼式では、正午の時報を合図に1分間の黙とうが行われます。ご協力ください。

▽佐倉平和の鐘
佐倉市平和式典で打鐘される「佐倉平和の鐘」は、梵鐘制作の第一人者である香取正彦氏(佐倉市ゆかりの鋳金家・香取秀真の長男)が佐倉市のために制作したもので、広島市の平和記念式典で鳴らされる「広島平和の鐘」と同じ形のものです。

※平和式典の様子は、式典終了後に、佐倉市公式YouTube(下記)で公開予定です。
※二次元コードは、本紙をご覧ください。

◆小学校平和祈念講話と映画会
戦争の歴史や平和の大切さをこどもたちに語り継ぐため、市内の小学校で、戦争記憶の語り部による平和祈念講話を毎年行っています。
令和6年度は、小谷孝子さん(八千代市在住)と樋口惠子さん(佐倉市在住)にお話をしていただきました。こどもたちは、おふたりの話を真剣に聞き、講話終了後には、質問や感じたことを発表しました。

▽小谷 孝子(こたに たかこ)さん
6歳の時に広島で被爆されたご自身の経験や戦争の恐ろしさ、平和の大切さを伝えるために、平成15年から腹話術人形の「あっちゃん」とともに、語り部として活動されています

小谷さんの体験を世界中のかたに知っていただくため、著書「あっちゃんと語る被爆体験」を佐倉市が英訳しました。市ホームページ(右記)からご覧いただけます
※二次元コードは、本紙をご覧ください。

▽樋口 惠子(ひぐち けいこ)さん
長崎で被爆された樋口さんのお母さんの体験や思いを聞き、その平和への願いを若い世代に伝えていくために、平成28年から語り部として活動されています。

※おふたりの「語り部」としての思いは、佐倉市公式YouTubeでご覧いただけます