- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県大多喜町
- 広報紙名 : 広報おおたき 2025年5月号(NO.680)
令和7年4月24日【第10号】
大多喜町役場農林課農政係
地域おこし協力隊 渡邊未来
■何かいる…!あれは何の動物?!!
▽アライグマ
・鼻先~おでこまで黒い筋
・しましまのしっぽ
・体重10kg近く
・くっきりした5本指の足跡
▽タヌキ
・おでこと鼻の周りがT字に白っぽい
・しっぽの先が黒い
・アライグマと同じ大きさ
・イヌに似た足跡
▽ハクビシン
・顔に白いタテ筋、鼻先はピンク
・体重2-3kgで足跡つきにくい
・5本指の丸い足跡
・ひょろ長いしっぽ
■小動物の特徴と見分け方
アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ、イタチ、テン。大多喜町では生息する小動物の種類も豊富です。このうち獣害指定されているのはアライグマ・ハクビシン・タヌキの3種。この3種は農地だけでなく住宅地でも見かけることが多く、ゴミを荒らしたり倉庫や天井裏に住み着いたり、トラブルが絶えません。
アライグマは手が器用でサルのように物をつかみ、ゴミ箱のフタを開けて中をあさります。水辺が好きで側溝の中を伝って移動します。体重は10kgほどと重く、ブルーベリーなどの枝は登って折ってしまいます。べたっとした5本指の足跡がのこっていたり、柱のカドに4-5本の平行な爪跡があったりすればアライグマで間違いありません。
■住み着かれたら追い出す 効果検証中…住民目線の対策がカギ
アライグマと間違えやすいのがタヌキです。ほぼ同じ行動圏で雑食というのも似ていますが、イヌのような4本指の足跡があればタヌキです。ハクビシンは足跡がつきにくいですが、雨どいや塩ビ管に丸い5本指の足跡が残っていることがあります。体重が軽く頭も小さいため電線の引込口から天井裏に侵入することも。
これらの動物は夜行性なので目撃することは少ないですが、春には繁殖のため倉庫の壁のあいだや天井裏に入りこむことがあります。声がするあたりを懐中電灯で照らしながら探してみると、動物と目が合うことがあります。人間に見つかると危険だと判断して出ていく場合も多く、早めの対策がカギになります。
どうしても出ていかない場合は、小動物用の箱わなで捕まえます。キャラメルコーンのエサで3種とも捕まえられますが、まれにネコが入ってしまうため見回りが欠かせません。見回りやエサ補充は家主が行うということであれば、ハンターの負担が減るため、箱わなでの捕獲に協力していただけることが多いです。鳥獣被害対策実施隊員や猟友会員に相談し、協力しながら捕獲をすすめていきましょう。
■ご家庭でできる小動物対策
(1)生ゴミはきっちり管理
外に置いたフタつきゴミ箱をこじ開けられて荒らされたケースがあります。一度場所を覚えると何度も来てしまうので、生ゴミは極力外に出さないようにしましょう。
(2)空き家の定期チェック
近所の空き家に住み着いた小動物がどんどん増え、そこを中心に近所中に被害が広がった事例も。使っていない家だから被害がないとも限りません。足跡や侵入がないかどうか、定期的に見回り、早めの対策が重要です。
■町の捕獲状況
種類・R7年2月・前年同月:
・イノシシ…38頭/54頭
・シカ…60頭/40頭
・キョン…77頭/91頭
・サル…3頭/53頭
文責:地域おこし協力隊鳥獣被害対策員 渡邊未来
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