くらし みんなで学ぶ、水害のこと(2)

◆知らないと危険!? 「水害のリスク」を正しく知り、もしもの時に備えよう
近年、地球温暖化による気候変動の影響で雨の降り方が変わり、強い雨が増えています。
「警報級の大雨」という言葉をよく耳にするようになった、と感じている方も多いのではないでしょうか?
また、地震対策は調べたことがあっても、水害のリスクについては知らない方が多いという調査結果も。
今号では、大雨から身を守るための備えと万一の時にどう動くべきか、都の対策とともにご紹介します。

◆気候変動の影響で大雨が増加、深刻な脅威に
気温が上昇すると空気中の水分が増え、大雨や集中豪雨を引き起こす「積乱雲」が発達しやすくなります。実際、1時間に50mm以上の大雨の回数は増加の傾向にあります。
昨年の台風10号では八王子市で都内における降水量の観測記録を更新しました。

・水害はもはや「他人事」ではない
1976年以降、1時間に50mm以上の降水発生回数 約1.5倍増

・水害のリスクを知って備えることが大切
都の調査によると、住まいの水害リスクについて都民の約6割が「知らない」

◆大雨によって、見慣れた街の風景が変わる
令和元年の東日本台風では、7つの河川で水があふれ、多摩地域を中心に被害が発生しました。
隅田川沿いは防潮堤の整備により浸水被害を免れましたが、都心の水辺空間である隅田川テラスでは、大雨により一部冠水しました。

参考:気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」/東京管区気象台「近年の大雨災害と防災気象情報の利活用」/令和6年度「防災に関する都民の意識調査」

◆知っているようで知らない水害の豆知識 水害対策クイズに挑戦!
Q1.「非常に激しい雨」は、1時間に何mm以上の雨のこと?
A 30mm
B 50mm
C 80mm

雨が滝のように降り続く状態で、傘が全く役に立たず、水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界も悪くなると言われています。

答え B

Q2.雨や周辺の川の様子の確認方法は?
A 家で調べる
B 外に出る
C 川を見にいく

大雨の時に、外出や川に近づくのは危険です。東京都防災ホームページなど、家にいながら調べられるツールを活用しましょう。

答え A

Q3.避難する時に履くべき靴は次のうちどれ?
A サンダル
B スニーカー
C 長靴

雨 = 長靴と思いがちですが、中に水が入ると歩きにくくなります。サンダルはケガのおそれがあるため、スニーカーが正解。

答え B

Q4.浸水時、水位が何cm以上になると水圧でドアが開けにくくなる?
A 10cm以上
B 30cm以上
C 50cm以上

ドアが開けにくくなるほか、水が膝までの深さになると、歩行も困難になるため、早めに避難しましょう。

答え B

参考:東京都防災ホームページ