くらし 【特集】もういちど考える わたしの防災(1)

■今、自分の命を守るためにできること
9月は防災月間。日頃からの備えやちょっとした知恵が災害時に自分を助けてくれます。特に区では災害時、自宅が安全であれば、自宅で生活を続ける「在宅避難」を推奨しており、自分で自分の命を守る準備が重要です。
今号では平常時に知っておきたい・備えておきたい3つのことを災害対策・危機管理課の職員が紹介します。命を守る準備ができているか、もういちど見直してみませんか。

◆安全に避難する方法を知っておこう!
災害によって、適切な避難の方法が異なります。災害時に落ち着いて判断できるように、あらかじめ知っておきましょう。

◇水害が起こったら…
※詳しくは本紙をご覧ください。
〔垂直避難〕
浸水が迫っているとき、夜間に見通しが悪いときなどは建物の中で高い場所に移動!

・神田川の洪水
川幅が狭く、大雨が降ると急に水位が上がります。水があふれるまでに、浸水想定区域の外へ避難する時間がないため、垂直避難をしましょう。

〔水平避難〕
時間的な余裕があるとき、安全な場所に移動できるときなどは歩いたり車に乗ったりして、安全な場所に移動!

・高潮
高潮の影響を受けて海面が上がり、神田川や日本橋川から水があふれる可能性があります。高潮は大型の台風の接近などで起き、前もって予測できるため、早い段階で避難しましょう。

・荒川の洪水
あふれ出した水が区にたどり着くまで12~24時間ほどかかりますが、浸水が長い時間続くと想定されています。神田川の洪水に比べると、避難する時間に余裕がありますが、早めに避難しましょう。

・土砂災害
土砂で木造住宅が流されたり、壊されたりするため、建物内が安全とは言えません。いち早く、土砂災害警戒区域の外へ逃げましょう。

「ハザードマップでお住まいの地域の被害想定をご確認ください。HPでも確認できます!」

◇地震が起こったら…
○〔在宅時に地震!〕
激しい揺れは最初の1分程度です。テーブルの下に入ってテーブルの脚をしっかり持ち、落下物や倒れてくるものから身を守りましょう。

〔揺れがおさまる〕
ガスの火を止めましょう。ただし、震度5以上の地震やガスが大量に流れたとき、ガスメーターは自動で止まります。この場合は、火の始末はガスメーターに任せ、身を守りましょう。

〔自宅が倒壊・焼失のおそれあり〕
・避難所に避難しましょう
必要なものを持って避難しましょう。避難グッズはふだんから時々入れ替え、玄関に置いておきましょう。慌てず・落ち着いて・安全を最優先してください。

前もって指定の避難所を確認しておきましょう!

〔倒壊のおそれなし〕
・自宅にとどまりましょう
自宅が安全なら、避難所に行かずに自宅で生活を続ける「在宅避難」を推奨しています。プライバシーが守られ、感染症などのリスクも軽減できます。

○〔就業時に地震!〕
オフィスには、落下の危険があるもの(書類・パソコンなど)や激しく移動するもの(コピー機・キャスター付きの什器など)が多くあります。机の下に隠れるなどで身を守りましょう。

〔揺れがおさまる〕

〔就業先が倒壊・焼失のおそれあり〕
・近隣の「帰宅困難者一時受入施設」または「災害時退避場所」に避難を
災害時には帰宅困難者一時受入施設を開設します。開設には時間を要しますので、発災直後に避難できる施設があるとは限りません。その場合は、一時的に「災害時退避場所」に避難し、待機してください。一時受入施設の開設状況は千代田区防災アプリ・ポータルサイトやキタコンDXで確認できます。

近隣の災害時退避場所、帰宅困難者一時受入施設を確認しておきましょう

〔安全を確認〕
・むやみに移動せず、就業先にとどまりましょう
大勢の人が一斉に帰宅すると、「緊急車両の通行が妨げられる」「余震や混雑による被害に巻き込まれる」など二次災害発生のおそれがあり、危険です。発災後3日間は、むやみに移動せず、職場にとどまりましょう。職場に滞在するための食料や水、携帯トイレなどの備蓄も進めておきましょう。

3つのことが見直せたら、次は防災フェスタに行ってみよう!