くらし 努力が報われ希望を持って暮らせるまちに

令和7年第2回日野市議会定例会で、市政運営に関して古賀壮志市長から所信表明がありましたので、内容を抜粋してお知らせします。

私は4月13日に執行された日野市長選挙におきまして、市民の皆さまの幅広いご支援をいただき、第7代目の日野市長に就任いたしました。令和7年第2回日野市議会定例会の開会にあたり、議員各位ならびに市民の皆さまに、謹んで就任の挨拶と市政運営に関する所信の一端を申し述べます。
まず、3期12年にわたり市政を担ってこられた大坪冬彦前市長に、心からの敬意を表しますとともに深く感謝を申し上げます。
私は昭和52年生まれの48歳です。平成18年から5期19年、日野市議会議員を務めてまいりました。
現役世代の一人として、また、これまでの市政を間近で見てきた者として、その責任の重さと使命を胸に刻んでおります。
日野に生まれ育った私ですが、外に目を向けると、人口減少・産業構造の変化・海外情勢・物価高・地球環境などの問題が、私たちの暮らしに大きな影響を与えています。
いま私たちは、大きな転換期にあります。限られたリソースをどう活かし、持続可能で豊かな地域をどう築くかが問われています。
これからの都市に必要なのは、モノや施設といった「目に見える豊かさ」だけでなく、心身の健やかさや幸せの実感を持てる暮らしといった、本質的な「豊かさ」なのではないでしょうか。
デジタルやテクノロジーなども柔軟に活かしながら、地域の絆と歴史に、将来を見据えた挑戦を重ね、未来志向のまちづくりを進めてまいります。
日野市は、水とみどりや職住近接、歴史文化、人のぬくもりといった資源が共存する総合力抜群の都市です。
この日野を、「通勤・通学に便利な“寝”に帰るまち」ではなく、暮らし・働き・楽しみが重なり合うポストベッドタウンとしての姿を実現し、「人生の“根”を張るまち」へと進化させたいと考えています。
先人たちが築いてきた日野を大切にしつつも、その延長でよしとするのではなく、今こそ日野を“リセット・再起動”させるときです。そのために、次の3本の優先政策を掲げます(下記参照)。
これらを現場の声を受け止めながら進めてまいります。
また、優れた仕組みや取り組みはしっかり引き継ぎます。一方で、「日野市はお金がない」「何を言っても変わらない」といった閉塞感があるのも事実です。
私は、この空気を打ち破りたい。前例にとらわれることなく、やれること、やるべきことを動かす姿勢が、市民サービスの充実と未来につながると信じています。
これこそが、私の考える“市政のリセット・再起動”の核です。
市民一人ひとりの努力が報われ、誰もが希望を持って暮らせるまち。「やっぱり日野だね」と自然に口にする、そんなまちを皆さまと共に築いていきたいと思います。

■3本の優先政策
(1)市民の生活を物価高から守る
・物価高に苦しむ市民や市内事業者を支援します。

直近の取り組みとして、中小企業の景況および消費者物価指数の状況などを総合的に勘案し、事業者にとっても消費者にとっても効果があるキャッシュレス決済サービスを利用したポイント還元事業を実施します。
国の財源などの活用により市の財政的影響を最小限に抑えつつ、物価高騰の影響を受けた市民や市内事業者の皆さまに対してしっかりと支援ができるよう、さらなる事業の検討と実現にスピード感をもって取り組んでまいります。

(2)健康で幸福度の高いまちに
・心身が健康で生活満足度の高いまちを目指します。

「健康」とは、肉体だけでなく、精神的、社会的にも満たされた状態ととらえています。そして、「幸福度を高める」ということは、目に見える経済的な発展や物理的な便利さだけではなく、市民一人ひとりが幸せを実感できる暮らしが送れるようにすることと考えています。
健康を増進し、幸福度を高めるための施策においては、身近な場所で、無理なく参加できるような健康づくりの仕組みを整えていくことから進めてまいります。ウオーキングアプリの開発・運用や、民間企業との連携など、庁内全体で取り組んでまいります。

(3)豊かで心安らぐ生活を
・安心して働ける・住める環境づくりを行います。

日野地域未来ビジョン2030で述べられているように、一人ひとりの思いが尊重される市政運営を進めることで、「それぞれの豊かさ」を実現していく日野市を目指したいと考えています。
都市計画道路や区画整理による面的な整備を進め、防災性の向上を図り、安全安心なまちの基盤整備に取り組みます。ハード整備だけでなく、地域共創プラットフォームの活用や、市長として直接現場に出向いて意見交換をするタウンミーティングなどを通じて、皆さまの思いを実現してまいりたいと思います。

■日野市が目指す〔ポストベッドタウン〕としての姿
◇通勤・通学に便利な“寝”に帰るまち

◇人生の“根”を張るまちへの進化
・楽しむまち
・働くまち
・暮らすまち

問合せ:市長公室
【代表電話】042-585-1111