健康 [コラム]歯科医師会

■親知らず、抜くか抜かないか
大人の歯の本数は、親知らずと呼ばれている真ん中から8番目の歯を含めると上下左右32本あります。この親知らずは、顎の骨の中に埋まったまま生えてこない人もいますが、生えてきた場合は何かとトラブルの元になることがあるのです。
親知らずが生えてくるのはだいたい10代の後半から20代前半です。一番奥に出てくるので、スペースが足りずに横向きや斜めに生えたり歯の一部しか出なかったりして、うまく歯磨きができずむし歯や歯周病の原因になることがあります。このような悪影響が出るときは抜歯の対象になります。放っておくと腫れや痛みを繰り返したり、周囲の健康な歯まで悪くすることがあるからです。
一方でまっすぐに生えてきちんと清掃できており、周囲の歯や歯肉に悪い影響がない場合は抜歯をしなくてもいいでしょう。
親知らずの抜歯は歯肉を切ったり骨を削ることもあるので、一般的には回復が早い10代から20代の若いうちが推奨されます。ただし中高年になっても抜歯はできますのでかかりつけの歯科医院で相談するといいでしょう。抜く必要のない親知らずも定期的に経過を診てもらうことをおすすめします。

東村山市歯科医師会