- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都日の出町
- 広報紙名 : 広報日の出 令和7年(2025年)6月号
■「人にやさしい協働のまちづくり」
このたびの町長選挙におきまして、無投票ではありましたが、多くの町民の皆様からのご支援とご信任を賜り、第6代町長(日の出村から数えては第7代)として町政を預かることとなりました。心から感謝申し上げますとともに御礼申し上げます。
改めて町長としての果たすべき役割の大きさと職責の重さを痛感し、身の引き締まる思いでおります。
今後、町民の皆様のご期待にお応えし、町のさらなる発展のため、全力を尽くしてまいる所存でございます。
○町政運営における5つの視点
現在日の出町は、少子高齢社会をむかえ人口減少への対応、公共施設・設備の老朽化という避けられない課題に直面しております。
私は、これまでの町政の基本路線、諸先輩首長が築いてこられた方針を引き継ぎつつ、『活力ある地域づくり』『災害に強いまちづくり』『子育て・教育支援』『福祉のまちづくり』『持続可能な行財政運営』という視点を持ちながら、各種施策の推進、並びに、町が抱える課題の解決に取り組んでまいりたいと考えております。
○合併70周年を迎えて
昨年6月1日に町制施行50周年を迎え、本年6月1日には大久野村と平井村が合併し、日の出村が誕生してから70周年を迎えます。
この節目の年を町民の皆様や事業者、関係諸団体の方々とお祝いするとともに、町の未来に向けた希望を共有していくため、様々な記念事業を計画しております。
各種記念事業に多くの皆様が参加され、全町一体となって盛り上げ、楽しんでいただくことにより活力ある地域づくりの一助としていけますよう、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。
○協働による地域づくり
広域連携の一環として進めております「あきる野市」との新学校給食センター共同整備事業についてですが、令和9年2学期からの新学校給食センターの稼働を目指して、本年9月に建設工事契約の締結ができるよう、今後さらにあきる野市との協議を進めてまいります。広域連携による資金負担軽減などのメリットを発揮し、近隣自治体との信頼関係を深めつつ、他の可能性についても模索していく所存です。
また、官民連携につきましても、イオンモール株式会社や亜細亜大学との包括連携協定をはじめ、国立大学法人東京大学との覚書の締結など、地域づくりや福祉・教育、災害時の協力・応援体制の充実などに効果を発揮しておりますが、今後さらに各分野における連携・協力を広げていきたいと考えております。
○子育て・教育支援
令和7年3月に、こども家庭センター「こそだち」の事務所が完成しました。今後は、こどもや子育て世代の皆様が安心して相談でき、気軽に立ち寄れる新たな居場所の一つとなるよう努めてまいります。
教育環境の充実としましては、懸案事項の一つでありました町内5つの小中学校すべての屋内運動場に空調設備を設置し、快適な教育環境の充実を図るとともに、避難所としての機能充実にも繋がると考えております。
また、物価高騰への対応として、食材費等の保護者負担の増加を抑制するため実施している「給食費の無償化」を継続するほか、修学旅行に対する保護者負担の抑制も検討してまいります。
○持続可能な行財政運営
町民の福祉の向上を図り、持続可能な行財政運営を図っていくためには、常に事務事業の評価・点検を行い、必要に応じた見直しを図る「PDCAサイクル」など当たり前のことを実践し続けることが重要であると認識しております。
引き続き、「行政改革(その5)」に確実に取り組み、有限な資源の効果的・効率的な活用を図り、各分野における諸施策の推進、諸課題の解消に努めてまいります。
また、国や都などからの補助金確保や有効活用は重要であることから、東京都等に対しましては、日の出町の取組事業への理解をはじめ、三多摩地域における日の出町の担っている役割についても、さらにご理解いただけるよう努めてまいります。
○町民の暮らしに寄り添う
私は平成3年、皆様の温かいご支援を受け、議員として27歳で町政に携わる機会をいただいて以来32年間、地方行政の最前線で多くの経験を積ませていただきました。この経験を活かし、「清潔」「公平」「誠実」を信条として掲げ、町民の皆様との対話を大切にしながら、持続可能なまちづくり・地域の実情に沿った行政を目指してまいりたいと考えております。
現在、どこの自治体においても、少子化や人口減少の課題を抱え、コロナ禍の影響で人の結びつきが薄れてしまった部分もあるように感じています。そういった中で、70年前の初代村長から引き継がれている理念である「町民の和」を、今の時代にあった人とのつながりによって、新たな形として築いていくことが大切であると思っております。このことは、子育て支援でも、教育環境の充実、災害対策においても全てに共通するテーマであると認識しています。
その実現に向かっては、町民の皆様をはじめ、町議会、関係機関、各種団体の皆様等、様々なご意見をお聞きし、町政運営・意思決定に生かしていければと考えているところでございます。
私は、町民の暮らしに寄り添い、「日の出町に住んでよかった」と思える町政運営を実現してまいります。日の出町が抱える課題に真正面から取り組み、「人にやさしい協働のまちづくり」を町民の皆様とともに創り上げることができるよう、全力で邁進していくことをお約束します。
2025(令和7)年 5月
日の出町長 東 亨
(一部編集して掲載しています。)