- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都大島町
- 広報紙名 : 広報おおしま 令和7年7月号
「大島の「サクユリ」は減っている?!(伊豆諸島の植物紹介)」
伊豆大島を含む伊豆諸島は、唯一無二の火山景観が「日本を代表する風景」として選ばれ、「富士箱根伊豆国立公園」の一部となっています。島独自の生態系や、変種の多さなど、伊豆諸島は自然環境や生き物が面白い場所です。毎年7~8月初旬までは「サクユリ(伊豆諸島の固有変種)」が満開を迎え、楽しみな季節ですよね!
さて、このサクユリが、近年減少している、という話を耳にしたことがありませんか?確かに、以前は球根の乱獲が多発して、一時期は急激に減ってしまったようです。その後も、特定外来生物であるキョンの影響で、新芽やつぼみに被害が出ていました。
しかし、長い目で見てみると、どうでしょう?大島は活火山島であり、噴火と植生の遷移を繰り返しています。サクユリは裸地の後に広がる草地などの環境を好むため、植生の遷移が進んで草の丈が伸び、木々が生い茂ってくると、自然と消えるか、もしくは別の適地に移動します。
今後サクユリも、人やキョンの影響だけではなく、噴火と共に増減を繰り返していくと思われます。そんな様々な自然の流れの積み重ねを、今後もみんなで見守っていきたいですね。
「サクユリ」(大島では海を背景にした写真も撮れます!)
環境省伊豆諸島管理官事務所
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