- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和7年10月号 第1278号
イベントもあるよ!
◎伊豆箱根鉄道 マスコットキャラクター ライオンになりたいネコ(ライネコ)
大雄山線は、沿線に企業や高校があり、地域の人だけでなく、通勤・通学の足としても利用されています。
大正14年10月15日に大雄山最乗寺への参詣鉄道として開業し、今年で100周年。開業から今日まで、さまざまな歩みを重ねてきました。
《大雄山線の誕生》
大雄山線の開業以前は、大雄山最乗寺への交通に時間を要したので、最乗寺の信徒の人々や地域の名士たちが発起人となり「大雄山鉄道株式会社」を設立しました。
工事途中の大正12年9月に関東大震災が発生し、築堤の崩壊や亀裂など、多大な被害を受けましたが、翌年の大正13年に工事を再開し、開業を成し遂げます。開業当時は、仮小田原駅から大雄山駅間の全長9・0kmで7駅のみ。運賃は片道28銭で、当時トンカツが20銭だったことから、決して安価な乗り物ではありませんでした。
その後2回の延伸を経て、昭和10年に現在の路線になりました。昭和16年8月には駿豆(すんず)鉄道が大雄山鉄道と合併。戦後は沿線の人口や最乗寺への参拝客が増え、利用者も増加しました。昭和31年8月には「富士フイルム前駅」が開設され、現在と同じく小田原駅から大雄山駅までの9・6kmを12駅で結ぶようになり、昭和32年に「伊豆箱根鉄道株式会社」に社名が変更されました。
昭和48年の敬老の日には、社員の発案でシルバーシート(優先座席制)を日本で初めて導入したことでも知られています。
《市民の日常を支える鉄道》
大雄山線は、昭和63年から12分間隔の定時運行を始め、ダイヤが覚えやすいことに加えて、災害にも強く遅延や運休がほとんどない、利便性の高い鉄道として、市民の日常生活に欠かせない大切な交通手段となっています。しかし利用者数は、平成4年度のピーク時に比べて7割程度まで減少。今年3月のダイヤ改正により、平日朝を除き15分間隔での運行となりました。
《近年の取り組み》
大雄山線では、令和6年から沿線企業との副駅名契約(ネーミングライツ)を開始し、認知度や企業価値の向上によって、地域の活性化に寄与。現在までに7駅(小田原・緑町・穴部・相模沼田・塚原・和田河原・大雄山)で副駅名が制定されています。また、100周年を記念して、これまで同色だった4編成の車体を、それぞれ沿線の地域資源をイメージした色に塗り替え、全7編成が異なる色(朱・青・オレンジ・黄・緑・ピンク・紫)の車体となり、沿線の魅力を発信しています。
大雄山線は、お客さまとの距離が近く、お困りのお客さまに対しては日々積極的なお声がけをするなど、地域密着型のサービスを大切にしています。
主に通勤や通学の交通手段として利用されていますが、富士山や狩川など自然豊かな沿線風景も楽しめる路線ですので、日々の移動やちょっとしたお出かけの手段として、これからも大雄山線をご利用いただければ幸いです。
沿線地域の皆さんと盛り上がれるよう、絵本電車企画の他にも、100周年を記念したさまざまなイベントを実施していきますので、ぜひご参加ください。
◎伊豆箱根鉄道 大雄山線管理所 管区長 川口さん
◆100周年記念式典・イベント
鉄道体験イベントを開催する他、記念乗車券や記念グッズの販売も行います。(小雨決行)
日時:10月19日(日)
(式典)午前9時15分〜
(イベント)午前10時30分〜
場所:伊豆箱根鉄道大雄山線大雄山駅・ヴェルミ2(3階)
◆こども運賃無料
11月29日(土)と30日(日)の2日間限定で、小学生以下は対象路線を無料で利用できます。
〈対象路線〉
(1)伊豆箱根鉄道 大雄山線
(2)伊豆箱根バス 箱根方面の路線を除く市内全線および大雄山駅~道了尊
◆絵本電車運行中
切り絵作家水口千令(ちはる)さんが手がけた絵本電車「大雄山線ものがたり」が運行中。開業から100周年に向けたストーリーが広がっています。車内には、全てはさみで切った切り絵の現物を貼っています。
《大雄山線川柳募集など、100周年記念イベントについてはこちら》
◎伊豆箱根鉄道イベントページ
※詳しくは本紙をご覧ください。
問い合わせ:地域交通課
【電話】33-1405