くらし 【表紙から続く】木づかいのまち 小田原

《木を使うことの必要性》
市では現在、森林面積の約7割を占めるスギやヒノキなどの人工林の適切な整備を行う一方、整備で搬出される木材の有効利用が課題となっています。
森林は、二酸化炭素の吸収による地球温暖化の抑制や、健全な森林の保持による土砂災害の防止、土壌などが雨水を貯蓄・浄化することによる良質な水の安定的な確保など、多面的な機能を果たしています。これらの機能を保つには「伐(き)って、使って、植えて、育てる」という森林ならではのサイクルを循環させ、木材を利用し育てることが、非常に大切です。

《民間建築物にも小田原産木材を》
市では、建築物などの整備において「積極的に木を使うことは森を守ることにつながる」を合言葉に、小田原産木材をはじめとする木材利用の促進に取り組んでいます。
令和3年10月に「都市の木造化推進法」が施行され、その対象が公共建築物から民間建築物まで拡大したことをきっかけに、市では、令和5年度に「民間建築物小田原産木材利用促進事業費補助金」を創設しました。現在、市内には9カ所の民間施設で補助金を活用し、小田原産木材が利用されています。

◆小田原駅周辺「木づかい」お散歩マップ

《公共建築物》
(1)ハルネ小田原
(2)市観光交流センター
(3)三の丸ホール
(4)小田原城天守閣
(5)小田原城歴史見聞館(NINJA館)

《民間建築物》
(6)第25区公民館
(7)いぬと海辺
(8)イル・バーチョ
(9)旅籠屋さとう
(10)すすり庵
(11)TAKUMI館
(12)WAZA屋
(13)報徳二宮神社

《小田原産木材を利用しました!》
宿を始める時に、地場産物を使いたいなと思い、補助金を活用し、小田原スギで囲まれた部屋を造りました。
元々、文房具屋であったこの建物は、推定で築80年以上経過していますが、地元の大工さんの手により、趣のある印象となって、とても満足しています。
お客さんから「部屋に入ると、木の香りがして、リラックスできますね」と言ってもらえることがあります。
(9)旅籠(はたご)屋さとう 上山さん

※詳しくは本紙をご覧ください。