くらし 一人一人が防災リーダー 地域の防災力がみんなを救う

自主防災組織が活発な地域ほど、災害時の被害が少ないといわれています。市では地域の防災力の向上を目指して防災リーダーの養成に取り組み、すでに約2800人の市民が防災リーダー養成研修を受講しました。各地域の防災リーダーに、活動する理由などを聞きました。

■若い世代に災害のことを知ってほしい
香川自治会自主防災会 倉田渚さん(飲食店スタッフ) ※(本紙)1面掲載

祖母が自治会の役員や防災リーダーで活動していた影響もあり、周囲に勧められて24歳の時に市の防災リーダー養成研修を受けました。
普段は仕事があるので、活動は訓練などの行事がある時に自分のペースで行っています。防災リーダーになったことで知ったことも多くあります。研修では、避難所のトイレにごみがあふれかえっている写真を見て衝撃を受けました。それまで「とりあえず避難所に行けば大丈夫」と考えていましたが、可能な状況なら、在宅避難の方が精神的にも楽なのではと考えが変わりました。私のような若い世代にも、「災害が起きたらどうなるか、どうしたらよいか」をもっと知ってもらいたいです。

■まず「自分の身は自分で守る」備えから
松浪一丁目自主防災会 米満丈人(よねみつたけと)さん(米軍基地職員)

以前から防災への意識を持ち、自分で備えを行っていました。年齢を重ねるうちに、自分が住む地域で少しでも役に立てることがあればと思い、防災リーダーになりました。
防災情報はインターネットなどでも手に入りますが、いざというとき、パニックになると適切に行動できないものです。実際に防災訓練などで「体験すること」が大事だと、活動をして再確認しました。大災害が起きたら、助けはすぐに来ません。「自分の身は自分で守る」が前提です。まずは、食品を日常で使いながら一定量備蓄するローリングストックなど自分や家族を守る備えと地域の防災イベントに参加することから始めてみませんか。

学生時代から度々インドネシアのバリへ
↓ 活動ON
松浪の防災を次世代へ

■災害時に心と体を守る食事を
東海岸南二丁目自主防災会 阿部ちづるさん(料理研究家)

東日本大震災の体験をはじめ、各地の災害をニュースで見て、自分が子育ての地に選んだ茅ヶ崎で地域のリスクを知るためにも防災リーダーになりました。
防災リーダーの知識は「知らないと損」です。例えば非常食は、乾パンなど炭水化物だけでなく、心身の健康を保つためにビタミン・ミネラルが大切です。防災リーダーになったことがきっかけで、災害時も心と体を守るために食事が大事だと気付き、自らの料理教室などで地域の人に防災料理を教えたり、海岸地区合同防災訓練の中で「防災食アイデアコンテスト」を開催したりしています。アイデアの一つとして、非常食の五目ごはんに缶詰のサバを入れるだけで、味も栄養もアップできるのです。
防災は日常生活の中で、つい後回しにしがち。この機会に、大事なことは何かを一緒に考えてみませんか。

・料理教室などで教えている防災Cook
・高野豆腐や切り干し大根、卵焼きなど、全てポリ袋で調理
↓ 活動ON
「楽しむ」がモットー

■動き出そう。「誰か」じゃなくて「私が」
▽防災を学べる講座 イチから学ぶ はじめてのぼうさい
防災の基本のキから一緒に学んでみませんか。
日時:4/29(火・祝)10時~12時(受付開始9時30分)
場所:青少年会館

問合せ:防災対策課
【電話】81-7127

▽防災リーダー養成研修
防災リーダーになるための研修です。毎年2月に実施。

■みんなの防災展 地域の防災活動が知れる、災害の疑似体験をする
家庭で備えたい物品や地域の自治会・自主防災組織が取り組んでいる活動を紹介します。災害体験ゾーンは、発災時に身の回りで起こり得る状況を再現し、実際に体験することで必要な備えをイメージできます。
日時:3/15(土)13時~16時
場所:市役所本庁舎会議室1~5他
・来場者に防災食の配布も

▽[同日開催]防災キャンプ
防災グッズ展示販売、防災体験、防災に関する相談、フードコーナーなど。
日時:3/15(土)11時~17時
場所:市役所前広場

問合せ:一般社団法人みんなのてらこや 宇田川
【電話】080-5436-4196

■ちがさき備えるフェア 防災グッズが買える
市内協力店で備えに関する情報発信や防災グッズの販売などを行います。
期間:3/5(水)~16(日)