- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県射水市
- 広報紙名 : 広報いみず 2025年4月号
■心不全パンデミック~早期発見で守る健康~
循環器内科 原田 大輔
冬の寒さも和らぎ、本格的な春の訪れを感じる季節になりました。この数年猛威を振るったCOVID-19感染症は徐々に収束してきましたが、その陰で、私たちは「心不全パンデミック」という深刻な課題にも直面しています。日本のデータによれば、2020年初頭に約120万人だった心不全患者が、高血圧症や糖尿病といった生活習慣病や高齢化の進行を背景に、2035年には130万人を超えると予測されています。
心不全を発症すると、息切れやむくみで生活の質が大きく損なわれ、悪化すれば入院治療が必要で、最悪の場合死に至ることもあります。
しかし、心不全は適切な治療で進行を抑え、症状を軽減し生活の質を改善することが可能です。そのため日本心不全学会は2023年、心室から分泌されるホルモンである脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)を採血検査で調べる方法を推奨しました。この検査は心不全を早期発見する重要な手段として注目されています。
息切れやむくみがある方、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を持つ方は、一度医療機関で検査を受けてみてください。早期の診断と治療が心不全の発症や進行を予防し、健康寿命を延ばす第一歩となります。
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