- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県
- 広報紙名 : 山梨県の広報誌ふれあい 特集号 春 vol.84
◆開の国づくり
ー富士トラムと交通ネットワークの再編新たな挑戦への支援ー
あらゆる可能性を社会に取り込む「開の国」の理念の下で、ヒト、モノ、コトの移動と流通は欠かすことができない「基礎代謝」です。交通インフラ強化を担う新機軸として、富士トラムなどを活用した県内交通網の抜本的な再編を目指します。
また、国内に加え世界とのつながりが深まれば、山梨にはさまざまなチャンスが生まれます。その機会を最大限に生かしてもらおうと、県は「あらゆる挑戦とその実現」を支援します。支援する範囲はビジネスにとどまらず、防災や食などさまざまなシーンにわたります。そして、その土台を支える未来の人材を育てる環境づくり「少人数教育の実現」に向けた手厚い施策は、巻頭特集で紹介した通りです。
◇[PLAN1]富士トラム広がる交通網再編への期待
リニア中央新幹線開業の効果を最大化するためには、富士トラムを活用して新たな交通網を構築し、利便性の向上、利用者数の増加、リニア停車本数の増加の好循環を生み出さなければなりません。
富士トラムを県内各地へ延伸することによる県全体の2次交通網の抜本的高度化に向けた検討を進めます。さらに、県全体の公共交通網の在り方について、市町村や交通事業者も交えた検討を開始します。
事業全体の採算性は重要なポイントです。富士トラムの運営に必要な施設・体制など幅広く調査・検討を進めていきます。
また、リニア開業による新たな航空需要を見据え、県内への空港整備の可能性と課題についても追加調査を行うことにしました。
◇[PLAN2]新たな挑戦への支援で地域課題の解決を図る
行政と民間が連携して地域課題の解決に取り組む新しい法人を設立します。行政だけでは解決が困難な課題について、民間との共創により解決する基盤を構築します。
多様な人材が集まりイノベーションが次々と生まれる施設。そんなわくわくする場を目指して、11月にはスタートアップ(新興企業)の成長段階に応じた切れ目のない支援を実現する「スタートアップ支援センター」が完成します。
ビジネスだけではありません。若手料理人には、ぜひ山梨で腕を磨いてもらいたいものです。地域おこし協力隊制度を活用し、県内の有名店で修行しながら県内生産者との関係づくりを図る仕組みを導入します。
◇[POINT]組織再編で県民生活目線に寄り添う
主な組織再編は次の通りです。
〔高度政策推進局〕
地域や社会が抱える課題を積極的に見つけ出し、行政の知見や経験値に加え豊かな想像力で行動力へと転じさせ、新しい施策を切り拓いていくため、知事政策局を再編・強化。若手職員も大胆に抜てきします。
〔総合県民支援局〕
皆さんの生活目線に寄り添った支援を総合的に実現するため、県民生活部、多様性社会・人材活躍推進局、子育て支援局を再編・強化して設置します。
〔新価値・地域創造推進局〕
富士トラム、ヤマナシブランド、富士五湖自然首都圏構想など、文化・経済両面から、地域の魅力を高める重要プロジェクトを俯瞰(ふかん)的・戦略的に推進するために再編します。