くらし 戦後80年 語り継ぐ平和への想い(1)

昭和20年8月15日の終戦から今年で80年を迎えます。
平和な日本で生活している私たち。
その日常は、決して当たり前のことではなく、先人の尊い命と苦難の歴史の上に築かれた、かけがえのない日々です。
戦後80年という年月が経ち、戦争の記憶が失われつつある中で、いま一度平和について一緒に考えてみましょう。

笛吹市は平成17年に「核兵器廃絶平和都市宣言」を行っています。

■わが町の八月十五日展
~戦後八十年・語り継ぐ記録~
戦没者の遺影や遺品および手紙や、戦時中の暮らしを伝える資料などを展示し、先の大戦において亡くなられた方々を追悼し、平和を祈念します。
展示期間:7月19日(土)~9月15日(月・祝)
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜日(8月12日は開館)
入館料:無料
会場:春日居郷土館
〔開催関連イベント〕
戦争を語り継ぐ
演題:『甲府空襲 あの日あの時』
講師:長田定光(さだみつ)氏(6歳の時に甲府空襲を目撃)
開催日時:8月2日(土)午後1時30分~2時30分
開催場所:春日居郷土館ホール
※イベントは事前申し込み不要でどなたでも参加できます。

◆わが町の八月十五日展で実際に展示されている、戦没者の遺品や当時使われていた物の一部を紹介します。
○日章旗(にっしょうき)への寄せ書き
戦争に行く兵士が家族・親族・会社や近所の人たちなどに書いてもらった寄せ書き。日章旗を千人針とともに身につけて戦った兵士もいました。『祈武運長久(きぶんちょうきゅう)』(戦場での兵士の無事と成功などを祈る言葉)・『お達者で』(『元気で』という意味)などと書かれています。

○戦場にいる息子が故郷の母親に出した手紙
手紙には『〇〇半島』などと書かれています。戦場の兵士は自分のいる場所を手紙に書けませんでした。敵が手紙を読んだ時に日本軍の位置がわかってしまうことを恐れたからです。

○戦場にいる息子に母親が出した手紙
手紙で母親は息子に『眼鏡はお前に取っては最も大切な物故思いきって後一個予備に作っていたほうが良いと思ひます』とアドバイスしています。
息子は戦場で亡くなりますが、戦地から送られた息子の遺品には母親からの手紙や愛用していた眼鏡などがあります。

○千人針(せんにんばり)
春日居町出身の芦沢さんが戦場に持っていったお守り。
多くの女性が一枚の布に糸を縫い付けて結び目を作り、兵士の戦場での無事と成功などを祈ります。

○軍靴(ぐんか)
紐で足の甲部から足首上までをしばる編上靴(へんじょうか)です。
靴の底には滑り止めとして真鍮(しんちゅう)製の丸鋲(まるびょう)が打ち込まれています。

問合せ先:
・春日居郷土館【電話】0553-26-5100
・文化財課 文化財担当【電話】055-261-3342