- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県中野市
- 広報紙名 : 広報なかの 2025年8月号
■日頃の予防が大切
熱中症は命に関わる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。日常生活における予防は、脱水を防ぐことと暑さを避けることが基本です。
◆行動の工夫
今の時期は、農作業や庭仕事などついつい頑張ってしまう方も多いのではないでしょうか。暑い日は決して無理をせず、休むことも大切です。屋外の気温のピークはおよそ午後1~2時、屋内は午後2~3時と言われています。ピーク時には涼しい場所に避難し、休憩しましょう。
◆衣服の工夫
夏は熱がこもりにくい服装を心がけましょう。締め付けが少なく、襟元や袖口が広く空いている服を選ぶと、服と体の間に風が通りやすくなり、涼しく過ごせます。また、素材選びも重要です。綿や麻など、吸水性・速乾性に優れた素材を選ぶと、汗を素早く吸収・蒸発させ、体温の上昇を防ぐことができます。
日傘や帽子を使い、日差しを避けることも大切です。帽子は時々脱いで、汗を蒸発させましょう。
◆こまめに水分補給を
暑い日には知らず知らずのうちに汗をかいています。「喉が渇いた」と感じる時には、すでに脱水が始まっています。起床後や出かける前、入浴前後など、喉が渇く前に意識してこまめに水分を補給することが大切です。
日常生活で飲料として摂取すべき水分は、1日当たり1・2リットルが目安とされています。
通常の水分補給は水やお茶で十分ですが、運動前や屋外での作業の前には、ミネラル分が含まれるスポーツ飲料も上手に取り入れてみましょう。
逆に、コーヒーなどカフェインが多く含まれるものや、お酒は水分補給には適していません。いずれも利尿作用があるため注意が必要です。
◆高齢者が脱水症になりやすい理由
高齢者は若年者よりも体内の水分量が少なく、体の老廃物を排出する際にもたくさんの水分を必要とします。
また、加齢により暑さや喉の渇きに対する感覚が鈍くなることで脱水症状になりやすいため、生活の節目でこまめな水分補給を意識しましょう。
○目安は1日8回以上
コップ1杯(150~180ミリリットル)×8
1 起床時
2 朝食時
3 午前10時ごろ
4 昼食時
5 午後3時ごろ
6 夕食時
7 入浴前後
8 就寝時
水筒を持ち歩くなど工夫してみましょう!
◆暑さに強い体づくり
暑さに慣れていないとうまく汗をかくことができず、熱中症になりやすくなります。まずは、朝や夕方の涼しい時間帯に無理をしない範囲で体を動かす習慣を付けましょう。
十分な睡眠や食事をきちんと取ることも重要です。寝る時はエアコンや扇風機を活用し、しっかりと休養できるような環境を整えましょう。
また、暑さで食欲が湧かず食事を抜いてはいませんか?欠食の習慣化は栄養不足に陥る可能性があります。高齢者の夏痩せ・夏バテは要注意。高齢者の低栄養は要介護の発生率が高くなります。
主食・主菜・副菜がそろったバランスの良い食事が大切なのはもちろんですが、夏は夏バテ対策として、疲労回復が期待できるビタミンB1が多く含まれる食材も取り入れながら、1日3食きちんと食べましょう。
○ビタミンB1を多く含む食材
豚肉・ウナギ・玄米・ナッツ類・大豆・カリフラワー・モロヘイヤ・キノコ類 など
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