子育て 《クローズアップ》令和7年度 飯山市中学生平和学習派遣事業参加報告 平和への思いを伝える
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- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県飯山市
- 広報紙名 : 広報飯山 令和7年9月号
飯山市中学生平和学習派遣事業として、8月5日から6日までの2日間、広島市で行われた「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」に、市内中学生10名を派遣しました。参加した生徒に、見聞きし、学んだことについて、文章にまとめていただきました。
■参加日程
▽5日
・広島平和記念資料館見学
・原爆の子の像に千羽鶴を奉納
・原爆ドーム見学
・被爆体験伝承講話
▽6日
・慰霊式、祈念式参列
■当たり前ではない平和
城南中 髙山芭菜
私は広島平和記念資料館を訪れる前までは、原爆投下の表面しか知らなかったが、退館した時には胸が締め付けられるほど内容が濃いものでした。たった一つの原爆が大切な人、平和を奪ったのです。また平和への誓いでは小学六年生が平和について発言をしていて、私は言葉を失うほど胸に響くものがありました。平和は、手を加えながら発展させていくものだと考えることができました。
■広島から得たもの
城南中 丹沢桜衣
広島平和学習を通して私は、資料館を見学したり、平和式典に参加したりして、原爆の悲劇を次の世代へと語り継ぎ、風化させない使命を学ぶことができました。また、八十年間続けてきた平和を当たり前と思わず、小さな努力をすることで平和を築くことができると信じていきたいです。また、この先も、広島の街でおこった出来事に対する気持ちを、さらに深めていくことで、初めて本当の平和が達成できると思いました。
■平和と原爆
城南中 上松柊惺
広島平和学習に行き、今まで以上に原爆の恐ろしさを体感できました。広島平和記念資料館では、曲がってしまった三輪車や、原爆が落ちた時間で止まってしまった時計など、教科書で見たものがたくさんありました。その中で印象が強かったのはパネルに書かれていた言葉です。「お父さん、待って…」など当時の状況がわかるこの言葉で、とても悲しい気持ちになりました。こんな悲しい過去があったことを、伝えつなぐことが大切だと感じました。
■平和を繋ぐために必要なこと
城南中 佐藤玄成
広島平和学習を通して、僕は平和を繋いでいくにはどうしたらいいかを学ぶことができました。一番印象に残っている、平和への誓いで小学生の二人が伝えてくれたことの中に「自分のこととして考え、平和について関心を持つこと。」という言葉がありました。これから年月が経つにつれ被爆者の方々から直接お話を聞ける機会が少なくなっていきます。平和を繋いでいくためには、原爆や戦争について一人一人が関心を持ち、もっと知っていく必要があると感じました。
■平和をつなぐことの大切さ
城南中 六川翠心
私はこの広島平和学習で、私の中の曖昧であった戦争のイメージが、具体的な事実や人々の証言などを通して、現実で身近な出来事として受け止めることができ、そして伝えていくことの重要性を知ることができました。印象に残っているのは、資料館を出た後にぐったりしている外国の人たちの姿です。被爆を経験していない国の人も関心をもって知ろうとしていました。このような一人一人の意識や行動で、今の平和は繋がっていると思いました。
■戦争が人々から奪ったもの
城北中 江口瑚々音
広島平和学習を通して、戦争が奪うものは命だけではないこと、家族との絆や日常の暮らし、笑顔や夢、そして心の平和までも奪ってしまうこと、生き残った人たちも、深い心の傷を抱えながら生きてきたことを感じ、「戦争は終わっても、苦しみは終わらない」と気付かされました。戦争を二度と繰り返さない未来を、私たち一人ひとりが創っていくことが大切だと改めて実感することができました。
■被爆者から受け継ぐ思い
城北中 飯塚心愛
私は「広島の過去と今」というテーマをもち、広島を訪問しました。学校の平和学習や社会の授業で得た知識はそれなりにあると思っていました。ですが、実際に広島を訪問し私たちがもっている知識はほんの一部だと実感しました。広島平和記念資料館や原爆ドームを見学したり、平和祈念式典に参加したりすることで平和に対する気持ちが変わりました。被爆から八十年が経ち被爆者が少なくなっている今。後世にこの歴史を伝えていくのが私たちの使命なのです。
■想いやりの『わ』
城北中 小坂彩心
広島平和学習に参加して私は、戦争の悲惨さと平和の重要性について改めて深く考えることができました。一発の原子爆弾で罪のない多くの人々が命を落とし、傷つき、家族や友人を失った悲惨な出来事を決して忘れてはならないと思いました。二度と同じ過ちを繰り返さないために、私は広島で学んできたことを多くの人に正しく伝え、日常の中にできる小さな行動から平和を広めていきたいと強く思いました。
■私たちの使命
城北中 水橋 凜
私は広島へ行き、「私ができること」を学んできました。当時の写真などを自分の目で実際に見て今生きていることはすごく幸せなことだなと感じました。平和祈念式典の中で私が印象に残っていることは、こども代表の平和への誓いです。私たちには次の世代へ語り継いでいく使命があるということを気づかされた平和への誓いでした。私たちができることは、被爆者が少なくなっているこの時代に戦争という歴史を語り継ぐことです。
■過去を知り 未来へつなげる
城北中 倉科世梨
1945年8月6日午前8時15分、広島に原子爆弾が投下され多くの命が奪われました。爆心地近くは凄まじい熱や爆風、放射線により多くの人が重い被害を受けました。原爆ドームを実際に見たことで、教科書では感じられなかった衝撃を受け次の世代に伝えたいという思いが強まりました。これからの私たちには何ができるのか。平和が続くにはどうしたら良いのか。家族や友達に、どれだけ恐ろしい出来事なのか伝え語り合いたいです。