子育て 部活動の地域移行(1)

■部活動の地域移行とは
これまで学校の教員が担ってきた部活動の指導を、地域の方々などが指導者となる地域クラブ活動に移行することです。スポーツ庁・文化庁が主導し、全国的に進められている取り組みで、現在、休日の学校部活動の移行を段階的に進めています。

■なぜ部活動地域移行が必要なのか
主に2つの理由があります。
1つ目は、少子化の進行により、生徒数が減少することで、現在の規模を維持したまま部活動を継続させることが困難になっているためです。学校単独での活動・大会参加が困難になりつつあることから、学校の枠を超え、地域でスポーツや文化芸術活動が行える環境づくりが求められています。
2つ目は、教員の働き方改革です。現在、教員の超過勤務が大きな社会問題となっており、特に、部活動における休日の指導、大会引率などによる時間外労働の多さは教員の働き方改革を阻害する要因の1つとなっています。また、約6割の教員が専門でない競技の指導を担っており、これも教員の負担感を高める要因となっています。

■いつまでに移行するのか
東御市では、長野県の方針に基づき、令和8年度末を目途に「休日」の学校部活動の地域クラブ活動への移行を目指しています。平日は、体制が整った種目・部活動から徐々に移行を進めていきます。

■令和6年度の移行に向けた動き
東御市では、部活動の地域移行を円滑に進めていくため、児童・生徒や学校、保護者、地域クラブなどと連絡調整等を担っていただく統括コーディネーターを2名配置しました。この統括コーディネーターは、競技運営に精通し、後進指導の実績のある方と、中学校の部活動に精通し、スポーツチームの指導経験が豊富な教員経験者です。
東御市スポーツ協会などと連携して、地域のスポーツ競技団体や文化芸術団体等に働きかけを行い、体制が整った種目から順次、先行モデルとして地域移行に取り組んでいます。
令和6年度は、サッカーにおいて試行的に活動を始め、統括コーディネーターを中心に、地域のスポーツ競技団体と中学校部活動に参加する生徒や保護者、また、スポーツ競技団体に参加する小学生にも声かけを行いながら、部活動の地域移行を図りました。
この3月には、サッカーの試行的な移行に携わった関係者で対談会を実施しました。その様子は、4ページから掲載しています。

■部活動地域移行に関するアンケートについて
部活動の地域移行に関して、それぞれの立場での考えや課題を見出していくため、児童・生徒、保護者、中学校教員を対象にアンケートを実施しました。

◇児童・生徒
🆀いろんな部活動に参加できるように、複数の中学校の生徒が集まって一緒に活動することについて、どう思いますか。
🅰約半数の児童・生徒から「よい」と回答がありました。

・小学5・6年生

・中学1・2年生

◇保護者
🆀「休日」の学校部活動が地域移行された場合、不安や心配に思うことを教えてください。
🅰最も多い回答が「活動場所までの移動手段・送迎」でした。

・小学5・6年生保護者

・中学1・2年生保護者

◇中学校教員
🆀現在担当している部活動に負担感を感じていますか。
🅰約半数の教員から「負担を感じている」または「どちらかというと負担を感じている」と回答がありました。