- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県東御市
- 広報紙名 : 市報とうみ 2025年7月号
■3歳児健診の必要性と弱視
◇『3歳児健診』で知ってほしいポイント
ポイント(1) 子どもの目の機能は3歳頃までに急速に発達し、6歳から8歳頃までにほぼ完成します。
ポイント(2) 弱視や目の異常が見逃されると治療が遅れ、将来にわたり十分な視力が得られないことがあります。
視機能は出生後に徐々に向上するため、弱視(視力発達の遅れ)を発症しても、3歳ぐらいの子どもは見えにくさを自覚せず、目の異常を保護者に表現できません。
乳幼児期(生後~6歳ぐらい)は、目の発達にも重要な時期にあたります。この時期に目のピントが合っていない状態だと、視力や両眼視機能(立体視など)がうまく発達しません。そのため3歳児健診は目の発達を知るためにとても大切な健診です。
家庭での視力検査で、「見えた」としてもそれが正確かどうかわかりません。精度の高い屈折検査機器などで弱視を早期に発見し、治療を開始できるようすることが、健診の最も重要な目的です。
(「STOP!弱視見逃し」…公益社団法人日本眼科医会)
◇弱視について
弱視は脳の発育障害であり、弱視になってしまうと眼鏡をかけてもすぐにはよく見えるようにはなりません。また、乳幼児期に眼帯をつけていると弱視となる恐れがあるので注意が必要です。
弱視は視覚発達の感受性のある適切な時期に治療を行うことによって良好な視力を得られる可能性が高いため、早期発見、早期治療が重要です。
治療の中心は屈折矯正(適切な眼鏡をかけさせること)であり、必要に応じて良い視力の方の眼をふさいで、視力の悪い方の眼を使わせること(健眼遮閉)を行います。
◇終わりに
乳幼児は見え方に異常があっても、それを訴えることはできません。将来後悔されないためにも、大切なお子さまの視力の発達を見守ってあげましょう。3歳児眼科健診は、そのためのよいチャンスです。
問い合わせ先:市民病院 視能訓練科
【電話】62-0050