くらし 飼い主のいない(野良猫)との付き合い方について一緒に考えてみませんか?
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県川辺町
- 広報紙名 : 広報かわべ 2025年8月号
町では、野良猫に関する苦情や相談が数多く寄せられており、「敷地内で糞尿をされた」「車を傷つけられた」「ごみを荒らされた」など地域の生活環境に関わる問題となっています。今回は、野良猫による被害の原因とそれを防ぐための活動や付き合い方をご紹介します。
◆飼い主のいない猫による被害はどうして起こるのか?
猫は人間と比べて成長がとても早く、メスの子猫は生後4~12ヶ月で繁殖できるようになります。猫は1回の出産で1~8匹ほどの子猫を産み、1年で2~3回の出産が可能です。そのため、1匹のメス猫から1年で約20匹もの子猫が産まれる可能性があります。増えすぎた結果、糞尿などの問題を起こす原因となっています。
◆飼い主のいない猫を増やさないための活動
町では、飼い主のいない猫による糞尿などの生活環境の問題に対して、「TNR活動」をボランティア団体「結(ゆい)」さんのスタッフ2名と協力して実施しています。
「TNR活動」とは、飼い主のいない猫を、捕獲(Trap)し、不妊去勢手術(Neuter)をして耳をV字(さくら耳)にカットし、元の場所に戻す(Return)活動のことです。その結果、野良猫が増えることなく、徐々に数を減らすことができ、糞尿などの生活環境の問題解決につながります。
去勢・不妊手術済みの猫は耳先をさくらの花びらの形にV字カットします。これは、「目印をつけることで、何度も捕獲し麻酔をかけられることを防ぐため」です。この耳のことを、さくら耳といい、さくら耳の猫を「さくらねこ」といいます。
◆もし飼い主のいない猫を見かけたら
お腹を空かせて鳴いている猫を見つけると、気の毒に思って餌をあげたくなるかもしれません。しかし、「餌を与える行為」が野良猫の増加や近隣住民の生活環境に悪影響を与える可能性があります。野良猫へ餌やりを行う場合は、「置き餌をしない」「近隣住民に配慮する」などルールを守りましょう。
◆飼い主のいない猫に関してよくある質問
Q1 飼い主のいない猫の捕獲や駆除をしないのはなぜ?
猫は「動物の愛護及び管理に関する法律」により愛護動物と定められており、みだりに捕獲し駆除することができません。そのため、糞尿被害などを減らすためには、「TNR活動」や、野良猫が敷地内に侵入するのを防ぐため、敷地内の足場に砂利やネットなどを敷く、猫の嫌いな臭い(お酢など)を入れたペットボトルを複数置くなどの自己防衛を行う必要があります。
Q2 「TNR活動」では猫を保護しますか?
「TNR活動」では、猫の保護はしていません。不妊去勢手術後は経過観察を経て、もともと住んでいた場所に戻しています。手術済みの猫を戻すことで、他の猫の侵入や繁殖を防ぎ、結果として猫の数を減らすことにつながります。
Q3 飼い主のいない猫の不妊去勢手術をお願いしたい場合は?
ボランティア団体による「TNR活動」を通じて、無料で不妊去勢手術を行うことができます。手術後は、もともと住んでいた場所に戻し、ルールを守って餌やりを続けていただく必要があります。
産業環境課へご連絡いただければ、ボランティア団体をご紹介します。
1人で悩まず、まずはご相談ください。
猫にも大切な命があります。
「TNR活動」を通じて、温かく見守ってあげてください。
問い合わせ:産業環境課
【電話】53-7212