- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県熱海市
- 広報紙名 : 広報あたみ 2025年1月号
■熱海市議会
議長
川口 健
◆未来につなげる挑戦と創造の1年に
年頭にあたり謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年を振り返りますと、国内外で重要な選挙が多数行われ、10月の衆議院議員選挙では与党の獲得議席は過半数を大きく割り込み、米国大統領選挙ではトランプ氏が勝利しました。
国内の選挙では、押し並べて政治とカネの問題が最大の争点となりました。首相が述べたとおり「国民の叱責」を素直に受け入れ「心底からの反省」が必要です。同じ過ちを起こさぬよう、抜本的な改革を行っていってほしいと思います。
いずれにしても、審判は民意の表れであり真摯に受け止めています。なお、特定の政党や候補者を応援した、しなかったということに関係なく、私たち熱海市議会議員は、これまでと同様に市民の皆様の幸せを一番に考え行動することに変わりありません。
能登半島地震から1年を迎えました。熱海市では被災地支援のため、発災当日から延べ64人もの市職員を派遣してきました。
支援の輪は市内一円にも広がり、伊豆山小学校の児童たちや市民団体の方々による募金活動が行われました。困ったときはお互いさま、世のため人のために働いてくれた市職員と市民の皆様に心から感謝申し上げます。
伊豆山の復旧・復興に目を向けますと、岸谷2号線が10月に仮開通し、旧警戒区域内では初となる道路の復旧となりました。本年も引き続き道路河川の工事が進められていきます。消防団第4分団詰所と(仮称)伊豆山地区コミュニティ防災センター建築工事も始まります。1日も早い復旧・復興に向けて引き続き県と市に働きかけてまいります。
市内経済に目を移しますと、宿泊客数はコロナ禍前の水準近くまで回復し、不動産の需要も根強く地価の上昇が続いています。実際に熱海駅前や市街地の商店街には観光客があふれ、大変なにぎわいを見せております。
そして何と言っても昨年は「熱海観光局」と「宿泊税」が実現に向けて大きく前進した1年となりました。本年中にも始動する見通しです。
さて、本年の展望を申し上げますと、人口減少などにより国内市場の拡大が難しくなっていく中で、インバウンド向けプロモーションの強化が重要となってまいります。
昨年、日本を訪れた外国人観光客は、過去最も早いペースで3千万人を突破しており、今後もさらに増加するものと見込まれています。
熱海市においても、Wi-Fi・決済環境の整備やSNSによる情報提供といった、マーケティング戦略の構築と実践が今にも増して求められてきます。そのため、街全体の経営の司令塔となる「熱海観光局」を中心に、市と市議会、観光業界全体が一丸となって地域づくりに取り組んでいくべきと考えます。
本年は熱海市にとって未来への挑戦と創造の1年になると言っても過言ではありません。市議会といたしましても、常に挑戦する姿勢を忘れず切磋し、市民の皆様の期待に確実に応えてまいりたいと決意を新たにいたしておりますので、皆様の温かいご支援を、本年も市議会に賜りますよう切にお願い申し上げます。
結びに、市民の皆様の益々のご健康とご多幸を心より願い、新年のご挨拶といたします。