文化 ふじえだの人 #5

■地域と未来をつなぐ大柱
藤枝大祭連合会 会長 中澤渉さん

○300年の伝統を次世代へ
幼い頃から藤枝大祭りの屋台の笛や太鼓、軽快な掛け声に胸を躍らせて育った中澤さん。青年団時代には引き手として屋台を曳き廻し、「大祭りは、参加するのが一番楽しい」と笑顔で振り返りました。現在は連合会長として、藤枝大祭りの運営を支える中で、次世代の継承にも力を注いでおり、子どもたちに藤枝大祭りの歴史や文化を体感してもらおうと、前回から「藤枝大祭り地域の伝統文化体験会」を実施。三味線やお囃子、地踊りなど五感を通じて学ぶ機会をつくっています。
「地域の絆が祭りの盛り上がりにつながっている。各区の青年団は、祭りだけでなく清掃活動などの地域行事にも積極的に参加し、それが地域の絆をさらに深めている。」と語ります。
今年は自身の三つ子の孫も初めて地踊りの稽古に参加し、「家族の中にも伝統が受け継がれていることが嬉しい」と目を細めます。
屋台の迫力も地踊りの美しさも、すべては地域の力の結晶。300年以上受け継がれる熱気と誇りを、次の世代へ。その揺るぎない情熱が、藤枝大祭りを支えています。