- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県森町
- 広報紙名 : 広報もりまち 令和7年6月号
■デュピュイトラン拘縮(こうしゅく)~しっかり指を伸ばすことが出来ますか?~
手指が曲がるのは、指を曲げるすじ(屈筋腱)が存在するからです。屈筋腱の上には腱膜という薄い膜が存在します。この腱膜に存在する細胞が異常に増殖し、手のひらに、こぶのようなしこりが出来て、やがて固い索状物となり、これが引きつれて徐々に指が曲がってきて伸びなくなることがあります。これがデュピュイトラン拘縮です。原因は不明ですが白人に多く、北に行くほど患者さんの数は増えます。男性患者さんが圧倒的多数で、特に高齢、糖尿病の方、お酒を飲まれる方はリスクが高くなると言われています。約40%の患者さんが両手に発症し、薬指と小指に多く見られます。症状はゆっくり進行し、指は普通に曲がりますが、伸びなくなるのが特徴です。そのため洗顔動作や衣類の着脱が不自由になります。症状が進行すると指の血行障害を起こすことがあります。手術で症状を改善させることは可能ですが、血管や神経を痛めるリスクがあり、手外科による専門的治療が必要です。手のひらがピタッとテーブルの上につくか試してみてください。ピタッとつかなければ是非病院でご相談ください。