くらし 知っていますか?外国籍住民(ちいきのなかま)の困りごと

■いろんな国籍の人がここ碧南で一緒に生活しています
どれくらいの外国籍住民が碧南市にいるのか、またどの国にルーツのある人が近所に住んでいるか、皆さんは知っていますか?
碧南市では、3月31日時点で人口72,111人のうち6,596人の外国籍住民が生活しており、約1割を占めています。外国籍住民の人口割合は愛知県3位となっています。

碧南市の人口割合
2025.3.31時点

碧南市には、48か国の外国籍住民がいます。そのうち、一番多い国籍はブラジル、続いてベトナムとなり、この2つの国籍の人で7割近くを占めています。

外国籍住民の国籍別割合
2025.3.31時点

■異文化の中で感じる4つのカベ
[1]言葉のカベ
外国籍住民が日本で生活や仕事をする上で、言語のカベは最大の課題です。日本語は非常に複雑な言語であり、学習が難しいとされています。また、日本人が外国語にたんのうではなく、いろんな言語でのコミュニケーションが一般的ではないこともカベとなる理由の一つです。言葉が分からないことで必要な情報を受け取れない、人間関係に支障を来すなど、ほかのカベにつながります。

[2]制度のカベ
・在留資格によっては就けない職業がある
・安定した雇用に就きにくい
・外国籍の子どもは義務教育の対象になっていないため不就学になりやすいリスクがある
など、困難な部分があります。

[3]文化のカベ
文化や生活習慣の違いによってお互いを理解・尊重し合えない状況になっています。

[4]心のカベ
偏見や差別などで地域社会と接点を持つことが難しく、地域になじめないということも。
コミュニケーションや理解の難しさ、孤立感、不公平感などからお互いの心的距離やストレスが生じてしまいます。

このカベを解消するにはお互いが歩み寄ることが大切!

■「タカダイ」「ヒナン」って何?「やさしいにほんご」の必要性
私たちの想像をはるかに超える被害をもたらした東日本大震災。被災地となった東北地方(岩手県・宮城県・福島県)には、震災当時約3万人の外国籍住民がいました。ある程度日本語が分かる人でさえ、「高台」「避難」などの災害時に使われる用語を理解することは難しく、津波から逃げ遅れてしまった人もおり、同胞を失った外国籍住民の中には、「『高いところに逃げて』と言われれば助かったかもしれない」と言う人もいます。
東日本大震災以降、日本語が不得手な外国人にも情報が伝わるようにと「やさしいにほんご」の存在が見直され、各地でその普及に取り組まれています。緊急時だけでなく、行政や病院、学校などの情報発信やコミュニケーションをとる際にも活用されています。

▽やさしいにほんごのポイントは「はさみの法則」!
「は」っきりと言う
「さ」いごまで言う
「み」じかく言う

■初期日本語教室を開催します!
8月から愛知県の協力を得て、ほとんど日本語が分からない学習者を対象とした「初期日本語教室」と指導者・日本語パートナーを目指す「指導者養成講座」を開催します。日時や申込方法など、詳しくはホームページを確認してください。

◆初期日本語教室
▽[指導者養成講座]指導者
教室の設計、実施、参加者の育成を行います。地域の日本語教育に関する知識を持ち、学習者に学ぶ場と日本語パートナーとの関係性を作る機会を提供します。

▽[指導者養成講座]日本語パートナー
指導者とともに学習者の日本語学習を支援しますが、日本語教育の基礎知識を前提としていません。学習者との対話を通して、相手を理解し、同時に相手に伝わるコミュニケーションの在り方について学びます。

▽学習者(外国人)
教室活動を通して日本語を学びます。各回に対話のトピックがありますが、全員に共通した学習項目は決まっていません。日本語パートナーとの対話の中で、自分が伝えたいことや相手が話したことを元に学びを獲得していきます。

◆愛知県多文化共生推進室総括コーディネーター 村田竜樹氏
初期日本語教室では、日本語がほとんど分からない学習者が、挨拶や自己紹介をできるようになって地域の人と関係を作る、また簡単な日常会話を理解し、話すことができるようになることが目標です。文字は平仮名が読める程度までを目指します。
この教室では、対話型の活動方法を採用しており、教科書にある架空の「言葉の練習」ではなく、自分が伝えたいことや相手について知りたいことなどの「本物のコミュニケーション」を行います。それを通して、日本語パートナーと学習者の双方が、伝わる日本語やコミュニケーションについて学びます。指導者はこの活動を企画・進行します。
この機会を通じて「関係性を育む」ことも重要な目的の一つです。日本人は日本人だけで、外国人は外国人だけでコミュニティーを形成してしまいがちな現状から生まれるカベを解消するきっかけにしていただきたいです!

■初期日本語教室から次のステップへ!ボランティア指導者・学習者募集中!
市友好親善協会では、簡単な日常会話ができる人を対象に日本語教室を行っています。教室は対話形式で、ボランティア指導者との雑談や趣味の話を交えた会話を通じて楽しく学習しています。
日時:毎週日曜日10時~11時30分
場所:文化会館
対象:18歳以上(高校生を除く)
申込み:不要

問合せ:市友好親善協会
【電話】48-2753

問合せ:地域協働課共生協働係
【電話】95-9872