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■隠れ上手な川底のカマキリ?!
カマキリといっても昆虫ではなく、カジカ(スズキ目カジカ科)というグループに属する川魚です。矢作川にも生息し、石のような色と黒い縞模様が特徴で、頬にある小さなトゲでアユを引っ掛けて捕らえるという伝説があるため「アユカケ」とも呼ばれます。実際にアユを引っ掛けるわけではありませんが、20cmほどに成長し、大きな口でアユを捕らえることもある、水中のハンターです。また、じっと動かずに川底の石に擬態する習性を持つため、水槽ではなかなか見つけてもらえず、そのややこしい名前もあいまって、「カマキリどこにいるの?」という声が聞こえてきます。
そんなカマキリですが、産卵は河口や沿岸海域で行われ、ふ化後は海で少し成長した後、川を遡上するため、海と川を行き来しなければ生きていけません。しかし、現在では人工物のせきやダムなどが移動を阻み、遡上ができずに数を減らし、絶滅危惧種に選定されています。
来館の際は、石に紛れたカマキリをじっくり探して、クリっと可愛らしい目を見つけてくださいね。そしてカマキリを通し、身近な自然に関心を持っていただけるとうれしいです。

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