- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県小牧市
- 広報紙名 : 広報こまき 令和7年10月号
■え~もんみっけ! ~市民レポーターのページ~
こどもたちが取材に出掛け、記事を制作しました!
こどもたちの作った紙面をご覧ください
▽こども市民レポーターの皆さん
※詳しくは本紙をご覧ください。
広報こまきで掲載されている「市民レポーターのページ・え~もんみっけ」は、市民レポーターが市内の企業や商店、イベントなどを市民目線で紹介するページです。
今号では、夏休み特別企画として、市内の小学5、6年生の児童10人が「こども市民レポーター」として「バイオス小牧」と「竹藤商店」を取材・撮影し、紙面を制作しています。
この企画で初めて顔を合せた10人。当初はぎこちなさもありましたが、いつの間にか仲良しになり、昔から友達だったかのような雰囲気に…。
夏休みの宿題の読書感想文より真剣に取り組んだ!?こどもたちの記事をぜひ、ご覧ください。
(1)応募
募集の案内をみて
(2)研修日 7月19日
記事の書き方や、一眼レフカメラの使い方の講座を受け、取材先の事前調査などをしました。
(3)取材日 7月22日、24日
熱中症対策を万全に、いざ取材。真剣にメモを取り、質問をしてきました。
(4)編集日 8月6日
記事を作り、写真を選び、キャッチコピーを考える。協力しあって、頑張りました。
■REPORT 1
◆ごみの救世主!バイオス小牧 〜Wリサイクルループ〜
バイオス小牧は2017年に設立された、食品リサイクルとバイオガス発電に取り組む企業です。バイオス小牧ではどのように食品リサイクルやバイオガス発電を行っているのでしょうか。実際に行って聞いてきました。
バイオス小牧は、食べ残しや売れ残りから出る食品廃棄物を発酵タンクで発酵(メタン発酵)させてバイオガスを作り、そのバイオガスを使って再生可能エネルギーとして発電・供給をする取組をしている会社です。
バイオス小牧は、JFEエンジニアリンググループの中京圏初の拠点として、2023年2月から操業を開始しました。
小牧市のリサイクル率は愛知県下の市の中で8年連続1位となるなど環境への意識が高く、再生可能エネルギーの導入にも積極的な地域です。一方で、全国的には「食品廃棄物」という資源が有効活用されておらず、長年の課題となっていました。バイオス小牧は、こうした地域のリサイクルニーズと地産地消の資源循環システム構築に向けた取組が合致する形で生まれました。
▽メタン化
メタン化とは、生ごみを微生物の力でメタン発酵をして発電することを言います。メタン化の方法を細かく分けると、まず最初に生ごみが土間ピットに運ばれ、捨てられた食べ物を受け入れます。次に破砕機に生ごみを入れ粉々にします。生ごみを酸発酵槽に送り、微生物が食べやすくした後、発酵タンクに送ります。タンクの中は約37度で人間の体温とほぼ同じ温度です。使用している発酵タンクの高さは約20m、上下に大きく分かれていて下で微生物が生ごみを食べバイオガスを発生させます。上にバルーンがあり、バイオガスがバルーンの中に入りふくらみます。たまったバイオガスは、ガス発電機に送られます。メタンガスを発電に利用して電気を生み出します。生み出した電気を売電します。発電に使った水をきれいにして河川に流せるようにします。
▽バイオス小牧の目指すもの
バイオス小牧は「Wリサイクルループ」というものを目指しているそうです。「Wリサイクルループ」とは、食品廃棄物を電気・肥料にリサイクルし、環境にやさしいリサイクルの環をつくる取組で、電力ループと農業ループの二つの環のことを指します。
電力ループとは、発電した電気が食品工場や飲食店で使われ、そこで出た廃棄物をリサイクルを通し再び発電することです。
農業ループとは、農家が作った作物が飲食店や排出事業者に売られ、そこで出た廃棄物で作られた肥料を用いて作物が作られることです。発電で使われるメタンガスの発生後、消化液を脱水処理することで肥料が作られます。電力ループと農業ループは「Wリサイクルループ」として深く関わり合っているのです。
バイオス小牧は「Wリサイクルループ」を目標とし、私たちの住む地球のために日々前進しています。
◇今回の取材先
株式会社 バイオス小牧
場所:下末字野本398
【電話】48-2208
■REPORT 2
◆知られざる竹と石の存在感
竹藤商店は、大正元年に創業した造園資材会社です。日本各地や世界中から集めた種類豊富な石の仕入れ、販売をしています。どのような歴史、経験、工夫、秘密があるのでしょうか。こども市民レポーター5人で取材してきました。
大正元年に秦野藤十により創業した竹藤商店。藤十の字を取り竹藤商店になりました。
現在、20人の従業員が働いています。
会社を立ち上げた当時は、竹を家の壁や造園で使用していました。国産だけでなく昭和45年には、台湾・韓国から竹・石材の輸入を開始しました。
しかし平成7年に起きた阪神淡路大震災により、昔ながらの建築材としての竹の使用量が激減。建築用の資材から造園資材中心に変わり、現在では、竹以外の資材も多く扱っています。
日本国内のほか、中国、イギリス、アメリカ、南米、イタリア、ベトナム、インドなど世界19か国300社以上から取り寄せた1万点を超える資材が揃い、日本トップレベルの造園用石材卸売会社となりました。
▽竹の使い方無限大
今では日本庭園などに使われていることが多い竹です。例えば、日本に三つしかない国宝茶屋の一つ、愛知県犬山市にある「如庵」の修復や、一宮七夕まつりの竹も竹藤商店のものが使われています。
また、竹藤商店は、「愛林会」など市民活動団体に竹を粉砕できる機械を無償で貸出すことでSDGsにも貢献しています。愛林会は、放置された竹林を伐採し、機械で粉砕。桃ヶ丘小学校の桃の木の肥料として活用しています。
▽個性豊かな石
世界各国から輸入された石材は、広い敷地にたくさん置かれていて、日本中から業者の人たちが買い付けに来るそうです。大きなテーマパークで使われている石、市民四季の森や市役所など私たちの身の回りの多くの場所で竹藤商店の商品が使われています。
同じ種類の石でも、国によって色・形・硬さがちがうため、品揃えが多いほど、目的に合った石を選ぶことができます。そして特徴が印象的なのが、木の化石やアンモナイトなどの化石が中にある石です。
最近では、どんどん減っていく造園業者の職人さんたちを育てたり、世界のいろいろな造園技術を教えたりして、資材を売るだけでない取組や、庭・緑と人との豊かな生活の提案などにも力をいれています。
業者の人でなくても購入ができます。今回、取材に対応してくれた松田憲親さんは、石の種類や産地などをすべて暗記しているそうで、相談にものってくれます。DIYの際は色々な石があって楽しめそうです。
◇今回の取材先
株式会社 竹藤商店
場所:小牧原新田1622
【電話】77-2321
※詳しくは本紙をご覧ください。
