- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県新城市
- 広報紙名 : 広報しんしろ ほのか 令和7年3月号
■手術後の傷をきれいに治す
監修 市民病院 手術課
手術後の傷がきれいに治るようにするために、入院前から皆さんができることがあります。
手術前後の注意事項について、どうして必要なのかその理由を知っていただき、お役に立ててください。
◆禁煙しましょう
喫煙は、いろいろな合併症発生の危険因子であると言われています。たばこの煙に含まれるさまざまな成分が正常機能を弱めます。
○受動喫煙
受動喫煙とは、まわりの人の喫煙によって吐き出される煙(呼出煙)や、たばこから立ち上る煙(副流煙)を吸わされてしまうことです。
○喫煙の影響
・傷の治りに重要なコラーゲンの産生量が低下する。
・血液の酸素含有量を低下させる。
○血液中の酸素の役割
・細胞のエネルギーを生み出す。
・血行を改善する。
・血液中の酸素が増えると血管の内壁に付着したコレステロールなどの不純物を一緒に流して血液そのものを浄化し清浄にする。
受動喫煙も手術後の経過に悪影響を及ぼします。家族が手術する場合は禁煙しましょう。
禁煙期間は長いほどよく、短期間でもある程度の効果があることがわかっており、手術4週間前からの禁煙が推奨されています。傷の治りが遅くなるリスクが減少し、傷の感染の予防効果が期待されます。また、手術後も禁煙を継続することで、病気の経過を改善させることができます。
○加熱式タバコと電子タバコ
加熱式タバコが従来のタバコよりも健康に与える影響が少ないという科学的証拠はありません。ニコチン非含有電子タバコも多くの有害物質が発生していることが確認されています。
手術前後は、加熱式タバコと電子タバコも同じように禁煙しましょう。
◆アルコールを控えましょう
アルコールには血流を良くする作用があるため、傷の炎症を悪化させたり出血しやすくなり、塞がりかけた傷口がまた開いてしまったりする可能性があります。飲酒可能な時期については、主治医に確認しましょう。
◆栄養状態をよくしましょう
栄養不良は、手術後の傷を治すことを遅延させることが示されています。食事制限のない期間でも規則正しい生活を送り、栄養状態をよくしましょう。
◆入浴や運動を控えましょう
手術後に長時間の入浴や激しい運動をすると、体内の血流が良くなるので、傷口から出血するリスクが高まります。シャワー、入浴や運動については、主治医に確認してから行いましょう。
問合せ:市民病院(代表)
【電話】22-2171
ID:751376216(ほのか診察室)